学校用の机いす、調査結果から仕様など協議、木いくプロジェクト/住田町(別写真あり)

▲ 学校用机の天板に施す塗装の検討も行った推進委=住田町役場

 住田町の木いくプロジェクト推進委員会は14日、町役場で開かれた。学校用机といすの製作に関し、試作品展示でのアンケート調査結果が示され、仕様や塗装のあり方を中心に協議。平成27年度分として発注する28年度の中学生用机といすの製作スケジュールなども示され、同年3月下旬の納品を目指して取り組んでいく。同日夜には世田米の旧黄川田木工センターで住民主体のワーキングチームも開かれ、ウッドスタート玩具の試作品について意見や新たなアイデアを出し合った。

 

 木いくプロジェクトは、町産材を活用した木製品の開発と商品化、製造販売体制の構築や人材育成などを通じ、まちづくり、人口対策と町民所得の向上などにつなげようと本年度から展開。庁内の横断的なチームによる推進委(委員15人)と、住民主体のワーキングチーム(委員13人)が設置されている。

 推進委は6回目の会合となり、11人が出席。この日は学校用机といすに関する意見集約、予算と進ちょく状況、取り組みパンフレットの製作などをテーマに話し合いを進めた。

 意見集約では、10月から11月にかけて町内の小中学校とすみた産業まつり会場などで展示した机といすの試作品に関し、児童生徒や一般から寄せられたアンケート結果を発表。このうち、小中学生分の回収率は83・1%で、「新しい机やいすで感じたことは」との問いには、「さわり心地がいい」「座り心地がいい」などの理由から多くがいい印象を受けたことが分かった。

 一方、机には「角が危ない、丸くして」「物入れが狭い、もっと広く」といった要望が複数あり、いすには「背もたれが低い、もっと高く」という声が最も多かった。

 いすの背もたれは、机の天板に当たらずにしまえる設計。委員からは「こちらの趣旨が子どもたちや先生に十分伝わっているか」「こちらの意図もフィードバックさせては」との指摘もあった。

 これらを踏まえ、いすの背もたれ、机の天板を取り外せるようにした意図、地元の木材と技術で製造することなどを改めてアピールしながら、物入れの収納力がどれぐらい必要かなどを現場の教職員から確認することとした。

 机といすは本年度、世田米、有住の両中学校に合計132セットを納品する計画。今月下旬に設計を完了後、1月上旬までに発注し、その後3月上旬まで製作に当たる。納品は同下旬を予定する。

 一方、第4回となるワーキングチームでは推進委による学校用机といすの協議内容を確認したほか、新生児に贈る予定のウッドスタート玩具について意見を交換。チームリーダーでもある大村圭さんが制作したスプーン、おもちゃ、貯金箱、おまるなどの試作品を手に取るなどしながら、感じた点やさらなるアイデアなどを出し合った。

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ワーキングチームではウッドスタート玩具の試作品を見ながら意見を交換=世田米