改選経て4会派結成、9日から新任期/大船渡市議会
平成28年5月7日付 1面
9日から新任期に入る大船渡市議会(定数20)の新しい会派構成が決まった。結成を届け出たのは4会派。所属議員数順に光政会 (6人)、新政同友会(5人)、改革大船渡(3人)、日本共産党大船渡市議団(2人)で、会派に属さないのは4議員。改選で2議席を獲得した共産党が会派構成要件を満たし新たな結成となるほかは、既存会派内での再編または現状維持という形になった。正副議長はじめ議会人事を決める臨時会は13日(金)招集とみられ、突出した数の会派は見られない中、今後の駆け引きが注目される。
13日にも臨時会 注目される正副議長人事
今市議選には現職、元職、新人合わせて24人が立候補。当選者の内訳は現職15人、元職1人、新人4人。政党別では無所属17人、日本共産党2人、公明党1人。新たな会派の届け出は6日で締め切られ、新任期の構成が固まった。 光政会は3期目3人、2期目2人、1期目1人の計6人で、会長は3期目の紀室若男氏(64)=末崎町。改選前の結成当初は9人の最多会派だったが、市長選出馬や勇退、JR大船渡線本復旧対応をめぐって3人が抜けて2人が今回落選。脱退した1人が戻って初当選の1人が加わり、僅差ながら最多会派となった。
新政同友会は6期目、5期目、4期目、2期目、1期目が各1人の計5人で改選前と同じ。1人が落選したが新人1人が加わった。会長は5期目の三浦隆氏(56)=盛町。
改革大船渡は4期目2人、2期目1人。顔ぶれ、人数とも変わらない。会長は4期目の船野章氏(64)=日頃市町=が務める。
日本共産党大船渡市議団は4期目の滝田松男氏(69)=末崎町=と2期目の田中英二氏(68)=三陸町吉浜=の2人会派。改選前は滝田氏の1議席だったが、元職の田中氏が返り咲き、党として命題としていた会派結成に至った。
7期目の志田嘉功氏(67)=赤崎町、公明党で3期目の森操氏(60)= 猪川町、初当選の金子正勝氏(41)=大船渡町、同じく森亨氏(46)=赤崎町=の4人は、会派に所属せず活動する。
改選後の会派構成が固まり、議会人事などを決める臨時会が13日に開かれる見込み。注目の正副議長選は同市の場合、議会運営への精通や対外的な発言力などを踏まえて一定の当選回数をこなした議員が選ばれ、1期4年を務めるのが通例となっている。
東日本大震災から1年余りだった前回の正副議長選は、議会として復興へ会派などを超えた一枚岩で臨む姿勢を示し、決を採る際に名前が挙がったのは議長、副議長ともそれぞれ一人だった。
復興のステージは応急対応段階を脱し、今後の大船渡の発展に向け議論の深まりが求められる新任期。各会派や議員がどのような動きをとるのか現段階での情勢は流動的で、「復旧・復興やこれからの市政課題を考え、誰がふさわしいか見極めねばならない」「震災復興のさなかであり、ポスト争いに注力している時ではない。一本化できるのであれば、やぶさかではない」などと多様な声が出ており、初議会に向けた成り行きが注目される。
新しい会派構成は別表の通り。