子どもたちが躍動 、「夏まつり」催し多彩に /住田町(別写真あり)

▲ 商店街通りでのオープニングを飾った世田米保育園児の踊り=世田米

風情の中に彩りと活気

 

 気仙に本格的な夏祭りシーズン到来を告げる「住田町夏まつり」(実行委員会主催)は30日、世田米商店街などで繰り広げられた。風情ある商店街にちょうちん七夕が連なる中、地元の子どもたちが開幕を飾り、梅雨明けを迎えた古里に活気を呼び込んだ。交流と彩りを心待ちにしていた人々が町内外から集い、多彩な企画を楽しんでいた。

 祭りを通じて町の活性化や親睦交流などにつなげようと毎年この時期に開催されている恒例イベント。実行委員会は町や町観光協会、商工会、郷土芸能団体連絡協議会などで構成している。
 梅雨明けの前日に続き、30日も日中は夏本番を思わせる青空が広がった。歩行者天国となった商店街は、建物を超える高さの竹にちょうちんをつるした七夕飾りがズラリと並び、涼と彩りで来訪者を包み込んだ。
 開会式後、商店街通りで最初に華を添えたのは世田米保育園児。かわいらしい踊りやみこしの練り歩きで魅了すると、有住と世田米各中学校によるよさこいが続き、躍動感あふれる演舞で活気を呼び込んだ。
 地域住民に親しまれている音楽サークル・音蔵のミニライブや月山よさこい鹿、鳴瀬太鼓の各熱演も盛況。すみっこジャンケン大会を挟み、外舘鹿踊の勇壮な舞が披露された。
 暗闇に包まれると、商店街通りでは住民らが列を組み、道中踊りがスタート。五葉山火縄銃鉄砲隊による隊列行進のあとは、気仙川に架かる昭和橋のたもとで鉄砲隊演武や花火打ち上げと続き、迫力あふれる音と光で住田の夜を熱く彩った。
 岩手銀行世田米支店駐車場などには杉屋台による販売コーナーが設けられ、軽食やおもちゃ販売などが人気。周辺では有住保育園や有住小学校の子どもたちが制作した子ども灯り、すみた夢灯りの会による幻想的な光が並び、心あたたまる空間を演出した。
 まつりイベントに先立ち、商店街内に今春完成した住民交流拠点施設「まち家世田米駅」では、住民組織・せたまいまちづくり委員会が浴衣の着付け体験を企画。まち家施設内では改修した蔵スペースを生かした映画上映会や金魚すくいもあり、子どもたちをはじめ幅広い住民の来訪でにぎわいを見せた。
 幻想的に映えるちょうちん七夕は、8月1日(月)まで設置。ロードサイドちょうちんに加え、蔵並みとめがね橋のライトアップは18日(木)まで毎晩行われる。