五葉に菊池さん着任、地域おこし協力隊員辞令交付式/住田町

▲ 辞令交付を受ける菊池さん㊧=住田町役場

 住田町地域おこし協力隊員の辞令交付式は1日、町役場で行われた。着任したのは、これまで盛岡市内の百貨店に勤務していた菊池顕さん(29)。五葉地区公民館を拠点とし、地区内の観光資源や食品分野での企画・開発、地域振興の推進役などを担う。
 辞令交付式では、多田欣一町長から菊池さんに辞令書が手渡された。多田町長は「それぞれの地域にいいものがあるはずだが、なかなか光が当たらない状況。地域資源の掘り起こしや、地域を元気にする役割を期待している」とエールを送った。
 菊池さんは釜石市生まれ。7年前から盛岡市に百貨店を構える㈱川徳に勤務し、主に食品分野を担当してきたという。バイヤーや物産展運営などで培った経験を生かした業務が期待される。
 協力隊員として住田に来た動機を「滝観洞はとてもすてきな観光地と思っていた。このまちの良さを発信していきたい」と語る。今後に向けては「地元の良さを理解してもらえる商品、特産品をつくっていきたい。百貨店では販売という『出口』の部分をみてきた経験を生かし、企画や開発といった『入口』の仕事に携わっていきたい」と話していた。
 町では各地域が主体となったまちづくり推進に向け「小さな拠点づくり」に着手。住民自治につながる集落生産・交流活動を支える住民協働の仕組みを目指すもので、町はその推進役として地元外出身の協力隊員を起用する。
 菊池さんの任期は3年間。協力隊員は世田米地区ですでに1人が活動しているほか、大股、上有住、下有住でも来年4月に着任を予定している。