「つばきまつり」開幕、3月20日まで世界の椿館で/大船渡(動画、別写真あり)

▲ 20回目の「三陸・大船渡つばきまつり」が開幕し、保育園児らの七福神などで盛り上がりを見せた=世界の椿館・碁石

 大船渡市の花・ツバキの魅力を広く発信する、冬の一大イベント「三陸・大船渡つばきまつり」は14日、末崎町の世界の椿館・碁石で開幕した。20回目の節目を迎え、初日は開催式や地元保育園児の芸能披露などを行い、華やかにまつりのスタートを切った。まつりは3月20日(月)までで、期間中はツバキにちなんだ各種イベントや展示などを計画。多くの来場を呼びかけている。(8面に関連記事)

 

市花の魅力を発信、第20回の節目を華やかに

 

 つばきまつりは、「市の花・つばき」「椿の里・大船渡」をPRし、花きの生産振興やふれあい・交流促進を図り、地域活性化につなげようと平成9年から毎年開催。地域資源としての「つばき」に対し、より理解を深める機会にも位置付けている。
 市や市農協、市花き研究会、大船渡ツバキ協会など9団体で構成する実行委員会(委員長・戸田公明市長)が主催。県沿岸広域振興局や大船渡商工会議所、大船渡ブランド化推進会議、東海新報社などが後援する。
 会場の椿館では、世界13カ国、約600種のツバキを展示。初日は館内で開催式が行われ、関係者ら約50人が出席した。
 戸田市長は「まつりの開催は、東日本大震災からの復興へ元気に取り組み、着実に復興している大船渡の姿を全国に発信するとても良い機会。多くの方々に訪ねていただくよう、心より期待している。ツバキを生かしたまちづくり、経済の振興にも一層取り組んでいきたい」とあいさつ。
 来賓の熊谷昭浩市議会議長、田村誠県議会議長、菊地一彦県沿岸広域振興局副局長が祝辞を述べ、まつりの盛会を祈念。関係者、来賓らでテープカットを行い、20回目のまつり開幕を告げた。
 会場ではこのあと、書籍『つばき散歩』贈呈式、末崎保育園年長児らによる七福神披露、今回新たに企画した椿加工体験を展開。七福神披露では、大黒天や毘沙門天などにふんした子どもたちが元気な舞でまつりに活気を呼び込んだ。加工体験では、ツバキ入りのアロマワックスボトルを制作するワークショップが行われた。
 大船渡ツバキ協会による呈茶サービスでは、椿茶や菓子を来場者らに提供。菓子は地元産のものに加え、愛知県の生活協同組合コープあいちから届けられた大福も振る舞われた。
 展示コーナーでは、全国椿サミット開催地の特産品や地域の魅力を紹介。多彩なツバキの苗木、グッズの販売も来場者の関心を呼んでいた。
 館内のツバキを観賞しながら楽しめる、スタンプラリー&クイズは子どもたちにも好評。盛岡市から訪れた千葉萌生さん(小学1年)は「スタンプラリーが楽しかったし、ツバキの花がきれい。学校では見られないお花を見ることができてよかった」と話し、笑顔を見せていた。
 同館によると、今シーズンは例年より開花が早まっており、本数にして約4割が見ごろを迎えているという。2月半ばには、7~8割が開花する見込み。
 まつり期間中、会場の椿館は休館日なしとし、日曜日を中心に多彩なイベントを実施。開館時間は、午前9時から午後5時まで。
 今月は、15日に椿油搾油体験と椿スイーツ販売、22日(日)には椿加工体験と郷土菓子等販売、29日(日)は椿スイーツ販売を予定している。
 詳しいスケジュールは、市のホームページや今月6日発行の市広報でも紹介。問い合わせは、実行委事務局の市農林課(℡27・3111内線7124)へ。