〝新校舎〟で3学期スタート、旧横田中に移転の横田小/陸前高田(別写真あり)

▲ 〝新校舎〟で3学期をスタートさせた児童と教職員たち=横田小

 陸前高田市の横田小学校(菅野祥子校長、児童65人)は19日、移転先の旧・横田中学校で3学期の始業式を行った。〝新校舎〟での学びに胸を膨らませて登校した児童らは、楽しく安全に過ごすための決まりなども確認。快適に使えるよう随所に工夫が施された校舎で、元気よく学校生活をスタートさせた。

 

児童のため随所に工夫も

 

 陸前高田市の小中学校適正規模化実施計画により、本年度から同市立第一中学校に統合された横田中学校。その校舎は平成3年に建てられたもので、築37年の横田小校舎よりも新しくきれいなことから、今回の移転が決まった。
 移転にあたっては、PTAや地域住民らが一丸となって協力した。校舎の掃除や荷物の運び入れなどに汗を流したほか、地元の職工組合が棚・踏み台といった設備の製作、立て付けの悪い場所の修理を実施。小学校用の連絡板や、児童の手が届く高さの荷物かけ、階段の手すりなども冬休みのうちに増設し、児童たちが健やかに学校生活を送ることができるよう準備を整えた。
 19日の始業式では、菅野校長が「この校舎をきれいに使えるようにするために、たくさんの方々が頑張ってくれました。皆さんは思う存分力を伸ばし、宝物のような一日一日を進級に向かって進んでいきましょう」と呼びかけ。児童会長の遠山巧君(6年)が児童を代表してあいさつし、新校舎での生活で楽しみにしていること、会長として果たしたいことなどを堂々と発表した。
 校歌を斉唱したあと、安全な学校生活のための決まりを確認。廊下や通路などで絶対に走らないことや、手すりで遊ばないこと、吹き抜けから下をのぞかないことといった校舎内での過ごし方のほか、休み時間に遊ぶ際の注意点も伝えられた。
 菅野校長は「地域の皆さんのご協力により、子どもたちが明るい3学期を迎えられた」と深く感謝。「(横田中学校)仮設住宅の皆さんとも良い関係をつくっていきたい」とも語った。
 同日の放課後には、児童会執行部員らが仮設住宅をあいさつ回り。近隣住民と新たな絆を結び、交流の第一歩としていた。