成長確認し収穫喜ぶ、末崎中のワカメ本刈り体験/大船渡(動画、別写真あり)

▲ 自分たちで育てたワカメを収穫する生徒たち=女島漁場

 大船渡市の末崎中学校(千葉和仁校長)の1年生32人は28日、同市末崎町門之浜湾内の女島(おなじま)漁場で、種から育てたワカメの本刈り作業などを体験した。生徒らは、大きく育ったワカメの成長ぶりを確認し、作業を通じて収穫の喜びを味わった。
 同校では毎年、総合的な学習の一環でワカメの養殖体験を実施。本年度も、1年生は同漁場で昨年11月に種糸巻き作業を、今年2月に早刈り作業を行った。
 今回の体験内容は、ワカメを収穫する〝本刈り〟と、ボイル加工、塩蔵、脱水作業など。前回に引き続き、養殖体験のスーパーバイザーを務める尾﨑眞さん(55)ら地元の漁業者が生徒たちを指導した。
 開会式のあと、生徒たちは船に乗って同漁場まで移動。縄を引き上げると立派に成長したワカメがお目見えし、生徒らは鎌を使い、無駄のないよう根元付近から丁寧に刈り取っていった。
 収穫後は、生徒が用意された機材を使ってボイル加工にも挑戦。漁業者からポイントを教えてもらいながら、熱湯で鮮やかな緑色へと変色したワカメを水で冷やして、次々と白い袋に小分けしていった。
 浅野海星君は「数カ月でワカメが大きく、重くなっていたことに驚いた。ワカメを鎌で刈るのは切りごたえがあり、いい経験ができました」と充実の表情を見せ、「出荷が楽しみ」と次回の体験に期待をかけた。
 生徒らは後日、塩蔵されたワカメの芯抜きや袋詰め作業を行ったあと、10月ごろに盛岡市で販売業務も体験する予定。