恒例の「産業まつり」開幕、きょうまで市民体育館で/大船渡(動画、別写真あり)

▲ 大船渡が誇る地場産品の魅力をPRする「産業まつり」が開幕=市民体育館

 大船渡の地場産業をPRする恒例の催し「復興!第37回大船渡市産業まつり」は21日、盛町の市民体育館で開幕した。東日本大震災後最多の90団体が出展し、食や技術、地域資源といった大船渡の魅力を発信。多くの来場者らがこれら多彩な魅力を体感した。今回は震災後初となる「市農業まつり」、サンマの不漁で延期となっていた「三陸大船渡さんままつり」も併催。いずれのイベントも22日まで開かれる。

 

 地域の魅力を体感・発信、「農業」「さんま」も

 

震災後初、7年ぶりに開かれた「市農業まつり」=同

震災後初、7年ぶりに開かれた「市農業まつり」=同

 産業まつりは、市民の地場産品に対する理解を深めて需要を促し、復興に向けて歩みを進める大船渡の姿を市内外にPRして地場産業の発展につなげようと開催。昭和53年に始まり、震災の影響で見送りとなった平成23~25年を除いては毎年実施している。
 体育館前駐車場の特設ステージでは産業、農業、さんまの3まつり合同による開催式を挙行。産業まつり実行委員長の戸田公明市長は「まつりは地域発展、地場産業の振興、震災からの復興をさらに進めるもの。活気あるさまざまな催しを楽しんでほしい」と呼びかけた。
 農業まつり実行委員長の新沼湧一市農協代表理事組合長は「生産者や実行委の協力で7年ぶりに開催できた。生産者との交流、絆を深め、農業に関する関心を高めてもらいたい」と、さんままつり実行委会長の佐々木英一大船渡水産物商業協同組合理事長は「今年は生サンマの確保に苦慮したが、こうして開催できたことを喜びたい」とあいさつ。熊谷昭浩市議会議長が祝辞を贈り、景品付き餅まきで開幕を祝った。
 体育館内と駐車場には、市内や全国各地の交流都市などが出展し、農水産品、食品加工品、菓子、工芸品などを展示、販売。大船渡の各種産業、産学官連携事業、市花・ツバキにちなんだ椿の里コーナーも設けられた。
 パナソニック㈱のLED工作教室、岡山県美作市の現代玩具博物館による積み木コーナー、㈱ポケモンのポケットモンスターコーナーは、親子連れに人気。屋外ステージでは大船渡高吹奏楽部やアーティストらによる演奏、ポケモンリズムステージが繰り広げられた。
 市農業まつりでは、市内の生産者80人が野菜や花き134点を出品した農産物展示品評会、青空市場、利き米クイズなどを展開。品評会の会場では表彰式も行われ、大船渡市長賞には磯谷彰さん(赤崎町)の「たまねぎ」、市農協組合長賞には古内シゲ子さん(同)の「ピーマン」が選ばれた。入賞者は後日紹介予定。
 さんままつりでは、大船渡で水揚げされた新鮮なサンマの炭火焼きを販売。キャンドルづくりの体験コーナーや、市内小学生がデザインした「さんま大漁旗」のコンテスト最終投票も行われた。
 山田町から家族と訪れた藤原莉珠さん(10)は「キャンドルづくりをして楽しかった。焼きたてのサンマもおいしかった」と笑顔を見せた。
 会場近くの㈱アマタケ運送部前では、同社主催の「アマタケ感謝まつり」も開かれ、南部どりの焼き鳥や商品の販売、抽選会などを実施。にぎわいを見せていた。
 各まつりは22日も午前10時~午後3時に開催。それぞれの会場では「大船渡・秋のまつり周遊スタンプラリー」も実施しており、広く来場を呼びかけている。

 

 婦人の家・青少年ホーム祭も

 

働く婦人の家まつり会場では、茶席を設け来訪者をおもてなし=盛町

働く婦人の家まつり会場では、茶席を設け来訪者をおもてなし=盛町

 第24回働く婦人の家まつりと第42回大船渡市勤労青少年ホーム祭は21日、盛町の両施設でスタートした。22日まで、施設の利用者らの作品展示などが行われており、関係者が来場を呼びかけている。
 市民のグループ、サークル活動の成果を発表する場。市産業まつりと併催され、初日から多くの住民が訪れた。
 両施設に展示されているのは、市民が働く婦人の家と勤労青少年ホームによる講座で作った作品など。個性あふれる生け花、着物、書、パッチワークなどに、来場者らが感心のまなざしを向けていた。
 働く婦人の家での舞台発表では、舞踊やおはなし会、エアロビック、3B体操などを実施。和室には茶席も設けられ、訪問者をもてなした。
 22日は、働く婦人の家で午前10時から茶席、午後2時からバザーを実施。同ホームでは午前10時から子ども向け広場が設けられる。開場時間はいずれも午後3時まで。
 問い合わせは、市体育センター内の事務局(℡27・1001)まで。