水に親しみ笑顔いっぱい、気仙川で「川床あそび」/住田(別写真あり)

▲ 岩城さん(手前右から2人目)を囲み笑顔を見せる熊本からの参加者=世田米

 住田町世田米を流れる気仙川の町運動公園ふれあい広場付近で28日、住田食材研究会(及川喜悦会長)などが主体となって運営する「川床あそび」が開かれた。川べりに木製の川床を用意し、地元食材を味わいながら川遊びを満喫。今年は熊本地震の被災地からも子どもたちが訪れ、地域住民と交流を深めながら、涼感あふれる住田の雰囲気を存分に楽しんだ。

 

熊本の子どもたちも招待

 

 川床あそびは、昨年に続いての開催。同研究会に加え、住田テレビ向けの独自番組を制作している「ねんぷにやっぺしの会」(岩城和彦会長)、「チェーンソーアート倶楽部杣遊会」(泉田晴夫会長)、交流人口拡大を見据え町地域おこし協力隊員が立ち上げた「アリス企画」(金野正史代表)などが運営・準備にあたった。
 今年は町内外から約120人が訪れ、一昨年の熊本地震で仮設住宅暮らしを強いられた被災者らも参加。東日本大震災で当時高校生の三男を亡くした岩城会長(58)が「一緒に頑張っていきたい」と、応援プロジェクトを展開した縁で招待した。
 岩城会長は地元の世田米・中沢自治公民館などから協力を得て、スギ材による復興応援のメッセージ板を熊本市南区の舞原仮設団地に贈呈。その後も、同団地を訪れるなどして住民らと交流を続けている。
 熊本から参加の前田佳代子さん(41)、萌来さん(15)、琉翔君(13)、健翔君(8)家族と、佐々木一颯君(9)、徳山理恵さん(38)の計6人は、27日に住田入り。五葉地区内で宿泊し、28日は滝観洞観光を楽しんだあと、川床あそびに参加した。
 前田さん一家は、地震で自宅が全壊。約1年間、避難所や仮設住宅で過ごした。徳山さんは、岩城会長と舞原仮設団地をつないだNPO法人ソナエトコの一員。佐々木君は、両親が岩手県出身で、東日本大震災も経験したという。
 特に健翔君は岩城会長との交流が深く、住田での再会を心待ちにしていた。アユのつかみどり体験では、岩城会長からアドバイスを受けながら池の端に追い込み、両手で捕獲。喜びを分かちあい、健翔君は「とてもうれしい」と声を上げた。
 岩城会長は「めんこいのひと言に尽きる。元気いっぱい遊んでくれて良かった」と笑顔。健翔君の母・佳代子さんは「健翔だけでなく、きょうだいの誕生日にもメッセージをくれたりして、交流が続いている。楽しい思い出と、東日本大震災のことを学ぶ機会をつくっていただいた」と、感謝を込めた。
 川岸では、つかみどりしたアユを塩焼きにしたほか、住田産のトウモロコシ、地元料理の「あずきばっとう」も振る舞われた。大船渡市や大槌町から訪れた子どもたちも多く、川の水に濡れながら住田の食の魅力にもふれていた。
 及川会長(70)は「さまざまな団体の協力があって、子どもが存分に楽しめる遊びの場ができた。今後も続けることができれば」と話していた。