「ひと山越えに、来ませんか?」、住高のPRポスター制作/住田町教委
平成30年8月9日付 3面
県立住田高校の魅力を広く発信していこうと、住田町教育委員会は本年度、新たにポスターとリーフレットを制作した。ポスターは、山あいに校舎がある環境を生かした斬新なデザインが好評。リーフレットでは、生徒の思いや学校生活を分かりやすく伝え、町の支援策も盛り込んだ。町教委は今後も、入学生確保につながる魅力理解を後押ししていくことにしている。
斬新なデザインが好評、リーフレットも完成
町はこれまで、教育振興事業として給食の無償提供を実施。通学距離が6㌔以上の生徒を対象にバス定期券料金の3分の2を補助してきた。さらに、オーストラリアへの生徒派遣や部活動活動費の補助、英検受験料を町が全額負担するといった支援を進める。
本年度は、新たな魅力づくりにつながる支援策を打ち出すため、教育コーディネーターを採用。さらに、これまで志望校として考えていなかった中学生らにも気軽に関心を持ってもらおうと、ポスターとリーフレットの制作に乗り出した。
編集は、まち家世田米駅の指定管理者となっている一般社団法人・SUMICAに委託。本年度、教育コーディネーターの小宅優美さん(26)やSUMICAスタッフは何度も同校を訪れて生徒たちと交流を深めるとともに、地域にあまり知られていない学校の魅力も探ってきた。
完成したポスターのキャッチフレーズは「ひと山越えに、来ませんか?」。在校生に協力してもらい、学校前の山々を越えていこうとする大胆な合成デザインが目を引く。「ひと皮むけて成長できる」「中学校までの自分を越える成長を得られる」といったメッセージを込めているという。
一方、「学校の魅力を知る副読本になれば」と制作したリーフレットでは、鈴木広樹校長と大谷一真生徒会長(3年)との対談を掲載。生徒の魅力や受験を控える中学3年生へのメッセージなどをまとめている。
「数字で見る住田高校」では、出身市町別在籍者数や進路状況、年間ボランティア活動参加者数、平均通学時間などを紹介。卒業生の声に加え、町の支援体制にもふれている。
小宅さんは「1学年定員が40人と少人数ながら、クラスマッチではオセロも含め11競技あるなど、多様性を認め合う雰囲気がある学校。生徒同士も助け合いながら過ごし、自分の進路をじっくりと考えられる環境もある。そういった雰囲気を伝えていきたかった」と、制作への思いを語る。
リーフレットは気仙3市町の中学2、3年生らに配布。ポスターも各学校に配布したほか、生徒たちの目にふれやすい場所などに順次掲示を依頼する。