伸びやかな歌声で開幕、あすまで文化産業まつり/住田(別写真あり)

▲ 町民歌の英語詞などを響かせた子どもたち=農林会館

 第46回「住田町文化産業まつり」(同実行委主催)は26日、世田米の農林会館や社会体育館などで開幕した。農林会館では町内の子どもたちによる文化発表会が行われたほか、社会体育館では町児童・生徒木工工作フェスティバルの出品作品などが展示され、初日から多くの住民が鑑賞に訪れた。役場前での産業まつりをはじめ28日まで多彩な企画が続き、主催者側では多くの来場を呼びかけている。

 

町民歌の英語詞斉唱、木工作品展示も充実

 

 文化産業まつりは、町の芸術文化や農林商工業の振興などを目的とした住田の秋を彩る一大イベント。文化発表会には、町内の小中高生ら約300人が一堂に会した。
 開幕を飾った児童生徒による町民歌の斉唱では英語詞も響かせ、国際理解教育に力を入れている成果を響かせた。各学校ごとの発表でも伸びやかな合唱・演奏が続き、来場者を魅了した。
 社会体育館での木工工作フェスティバルでは、小中学生合わせて200点以上の作品を展示。木そのものの温もりにあふれ、独創性やファンタジー、木の良さを生かした活用、デザイン・機能性など「住田っ子」の創作力の高さを実感できる。
 本年度の最優秀賞に輝いたのは、世田米小1年・山口嵩渡君による「ダイオウイカ」。木材加工時に出る端材などを大胆に活用し、高評価を得た。
 役場庁舎交流プラザの生け花展では、保育園児による力作も。隣接する庁舎町民ホールでは「登米伊達黎明展」「御所湖川村美術館移動美術展」が開幕し、行政拠点にも文化の薫りが広がる。
 さらに、交流プラザでは、昨年に続いて写真展「けせんの詩・住田町編」を開催。昨年10月〜今年9月に東海新報に掲載された中から、住田で撮影された写真42点を展示し、四季折々の情景や古き良き街並みの奥深さを伝えている。
 27日以降も、多彩な催しが続く。農林会館では、同日午後1時30分から特別講演会を開催。「栗木鉄山と日本の近代化」として、栗木鉄山跡調査指導委員会委員長を務める熊谷常正盛岡大学文学部教授が講演する。
 同館では、28日午前10時〜午後1時に芸能まつりを開催。大正琴や郷土芸能、詩吟、民謡、舞踊などのステージが繰り広げられる。
 産業まつりは、同日午前9時〜午後3時に役場庁舎前を中心に開催される。飲食や物販、産直の各販売コーナーに加え、アツモリソウ栽培講習会や手打ちそば試食、五穀豊穣餅まき大会も予定。東京都内に3店舗を構え、ローストチキンを看板メニューとしている「東京オーブン」も参加し、住田産「清流若どり」のローストチキンを用意し、地元産のおいしさを発信する。