地域のつながり〝見える化〟、防災福祉マップを作成/住田町社協

▲ 見守り体制強化が期待される防災福祉マップ作成事業

 住田町社会福祉協議会(佐々木松久会長)は、町内各自治公民館ごとに認知症や寝たきり、独居高齢者、障害者らの見守り体制強化に向けた「防災福祉マップ作成事業」を進めている。上有住の坂本自治公民館で5日、作成作業が行われ、集まった住民らが地図上で独居高齢者らの住宅を色分けし、どの世帯と普段から交流があるかなどを線で示すワークショップを展開。地域内のつながりを〝見える化〟して防災充実を図る取り組みで、今後の広がりが期待される。

 

 今後の広まりに期待、要援護者の見守り充実へ

 

 全国的に頻発する自然災害では、とくに災害弱者とされる高齢夫婦や1人暮らしのお年寄りの犠牲が相次いでいる。住田町社協では、災害時の安否確認の方法を住民が理解し合い、自主防災に役立てようとマップ作成を進めている。
 平成25年度から実施し、町内全22自治公民館の中で希望した地域に、社協職員らが出向く形で行っている。坂本自治公民館は8地域目の取り組みで、地域住民や社協職員ら約20人が集まった。
 坂本地域は、100世帯余りが暮らす。ワークショップでは2グループに分かれ、地図に1人暮らしの高齢者や日中は1人で過ごす高齢者、要介護高齢者、障害者の各住宅を色分けしていった。
 色分けした要援護者の自宅から、民生委員や普段から交流がある住民、親族といったつながりがある住民の自宅を線で結んだ。さらに、災害時の危険箇所も示した。
 住民からは「こことここは、よく行き来している」といった声が積極的に寄せられ、情報提供によって独居高齢者らとつながりがある世帯は地図上でほぼすべて明らかに。さらに、デイサービスやホームヘルパーの利用状況も話題に上り、普段どのような人と交流があるか情報共有を図った。
 そのうえで、普段の見守り者がいない要援護者への対応や、一時避難所への移動が困難な地域の対策などを検討。地域内では川沿いの道路が多いことや、土砂災害のおそれがある場所が多いことなどが浮き彫りとなった。
 こうした地図上で〝見える化〟を行うことで、災害時の見守りでとくに確認すべき住宅や、避難ルートなどを把握。出席した住民からは「地域の状況がよく分かった」「いつもの道で避難所に行った方が、かえって危ない」といった声が寄せられた。
 この日は情報共有に加え、同様にガスの元栓をチェックするといった見回りを担う地元消防団との連携も話題に。町内の指定避難所に行くだけでなく、状況によっては災害の危険性が少ない民家に向かうといった柔軟な対応の必要性も確認し合った。
 参加した澤田好正さん(70)は「このあたりの地形は坂が多く、災害が起こりやすい。今までやったことがない作業だが、ぜひ必要なものであると感じた」と話していた。社協では今後も随時、各地区の希望に沿ってマップづくりを後押しすることにしている。