避難小屋 新たな姿に、五葉山・石楠花荘の改築が完了し供用開始

▲ 21日から供用開始となった石楠花荘

 大船渡市、住田町、釜石市にまたがる霊峰・五葉山(1351㍍)の9合目にある避難小屋「石楠花(しゃくなげ)荘」の改築工事が完了し、21日から供用開始された。長年、多くの登山者に利用されてきた同荘が新たな姿となり、施設を管理する五葉山自然保護協議会(会長・野田武則釜石市長)では、「ご要望をいただきながら改築を進め、木造の温かみのある建物が出来上がったので、多くの登山者の方々に長く大切に利用していただければ」と話している。
 旧石楠花荘は昭和63年に整備。年間を通して多くの登山者に利用されていたが、厳しい風雨などにさらされて柱材などの老朽化が進んでいた。
 同協議会は大船渡、釜石、住田の2市1町で構成。施設の老朽化を受け、登山者の安全確保を図ろうと、今年4月の通常総会で石楠花荘の改築を決定した。
 総事業費は約6400万円。事業費には一般財源に加え、五葉山石楠花荘改修促進協議会(市川滋会長)が平成28〜29年の2年間にわたる募金活動で集めた寄付金300万円超も生かされた。
 7月からの現地調査などを経て、9月には鷹生ダム近くに設けた臨時ヘリポートから石楠花荘近くまで、解体工事のための足場資材を運ぶ作業が行われた。解体作業終了後は再びヘリで資材を運び、改築工事を実施した。
 工事では、現施設の基礎となっているコンクリートブロックはそのまま生かし、上部に木造平屋の新しい小屋を建設。延べ床面積は53平方㍍と旧施設とほぼ同じで、最大収用人数は50人ほど。旧施設の廃材は今後、まき材として活用される。
 28年に山岳関係団体によって設立され、石楠花荘の建て替え実現を目指して活動してきた五葉山石楠花荘改修促進協議会のメンバー・桝澤洋光さん=釜石市=は「やっとここまで来た」と喜びをかみしめる。
 同荘の外に設置されているトイレも改修工事を行ったが、冬期間は配管の凍結により使用できないため、現在は閉鎖されている。
 今後、来年4月29日の山開きの際に、改めて施設の現地見学会を実施する。