気仙の高卒者就職 今季も堅調、12月末現在で内定率94・4%に

 大船渡公共職業安定所(三上元詔所長)は、管内(気仙2市1町)の平成31年3月新規高校卒業予定者に対する昨年12月末現在の職業紹介状況をまとめた。求職者124人のうち117人が内定し、内定率は94・4%。前年同期を0・03ポイント下回ったが、堅調を維持している。県外での就業を希望する27人は全員が内定するなど、全国的な引き合いの強さが見える。

 

県外希望は全員内定

 

 同職安のとりまとめによると、気仙光陵支援学校高等部を含む5校を合わせた気仙地区内の来春高校卒業予定者517人のうち、学校や職安の紹介による就職希望者は、12月末現在で124人(男子80人、女子44人)。
 生徒の就業希望地は、気仙地区内が77人、県内他地区が20人、県外が27人。就職試験は昨年9月16日から解禁されており、今回とりまとめの時点で就職先が内定したのは、117人(男子74人、女子43人)。
 内定先の内訳は、気仙地区内が72人(男子49人、女子23人)、県内他地区が18人(男子13人、女子5人)、県外が27人(男子12人、女子15人)。
 内定率は、県外は前年に続いて12月末で100%を達成。地区内は93・5%(前年同期比2・2ポイント増)、県内他地区は90・0%(同5・0ポイント減)となった。
 職業別にみると、製造業がもっとも多い42人(男子29人、女子13人)で、卸売・小売業17人(男子9人、女子8人)、医療・福祉13人(男子6人、女子7人)、建設業9人(いずれも男子)などと続く。
 就業地で内定者数の比率を見ると、気仙地区内が61・5%で21年度(22年3月卒業者)以降で最高値を記録。他地区も含めた県内就職率は75%を超える高水準となっている。県外の比率は21年度に51・1%となっていたが年々下がっており、生徒の地元志向の高まりが見られる。
 地元企業の新規高卒者採用意欲も高さを保っており、職安には12月末現在で345人(115件)の求人が寄せられており、求職者1人あたりに何件の求人があるかを示す求人倍率は4・48倍。生徒数の減少も背景に、直近10年でもっとも高い数字を記録した。
 また、厚生労働省が発表した全国の30年の有効求人倍率を見ると、1・61倍で昭和48年(1973)に次ぐ高水準となった。1倍超えは5年連続で、当面は若い世代にとどまらず求職側の〝売り手市場〟が続くものとみられ、人手不足が大きな課題となりそうだ。
 30年12月末現在の求職者数と内定者数は別表の通り。