2019全国高校野球選手権岩手大会/大船渡 延長戦制して8強 佐々木が投打に活躍 最速160㌔に決勝2ラン

▲ 【大船渡―盛岡第四】延長十二回、決勝の2点本塁打を放った大船渡の佐々木

盛岡四を4─2で下す

きょう久慈と対戦

 

 第101回全国高校野球選手権岩手大会は21日、4回戦4試合を行った。プロ注目の佐々木朗希を擁する大船渡は同日、県営球場第2試合で第2シードの盛岡第四と対戦。延長戦の末に4─2で勝利し、ベスト8入りを決めた。佐々木は最速で160㌔を記録した速球を武器に21三振を奪い、決勝の本塁打を放つなど投打で活躍した。

 緊迫の投手戦でゼロ行進が続く中、均衡を破ったのは大船渡。六回、1番・及川惠の内野安打が悪送球を誘い、1死二塁とすると、2番・熊谷温が右翼線への適時二塁打を放ち、1点を奪った。
 さらに、負傷退場した今野に代わって途中出場した3番・鈴木も右前安打で続き、4番・佐々木の内野ゴロの間に三塁走者の熊谷温が生還。1点を追加した。
 しかし、大船渡は2ー0で迎えた最終回に追いつかれ、延長戦に突入。延長十二回、大船渡は先頭の鈴木が死球で出塁すると、佐々木が右越え2点本塁打を放ち、これが決勝点となった。
 初戦から3試合連続での先発登板となった佐々木は序盤、「勝ちたい気持ちが力みにつながった」といい、二、三回には連続安打でピンチを招いたが、150㌔台の速球に変化球を織り交ぜた投球で無失点で切り抜けた。
 中盤以降、危なげない投球を見せ、八回にはこの試合最速の160㌔をマーク。大勢の人で埋まった観客席がひときわ沸いた。九回に長短3安打を浴びて今夏初の失点を許し、同点に追いつかれたが、最後は自らの渾身(こんしん)の一打で試合を決めた。
 190球を超える熱投で延長戦を制し、試合後には涙を流した佐々木。「一戦一戦この仲間とできる最後の試合と思って臨んでいる。勝てて良かった」と喜びをかみしめた。
 先制の適時打を放った熊谷温は「朗希がゼロで抑えていて、楽に投げさせたかった。先制タイムリーを打てたのは良かったが、その後のチャンスに打てなかったのは課題」と話した。
 22日は準々決勝4試合が行われ、大船渡は県営球場第2試合(午後0時30分)で久慈と対戦する。
大船渡
000002000
000000002
     002|4
     000|2
盛岡第四
    (延長十二回)
 (大)佐々木―及川惠
 (盛)菊地、山﨑―横山
 ⚾本塁打=佐々木(大)
 ⚾二塁打=熊谷温、及川惠(大)黒渕(盛)