新型コロナウイルス/「すみチケ未来」販売へ 町独自の経済対策 苦境の町内で飲食店を支援

 住田町は、新型コロナウイルス感染症にかかる独自経済対策第4弾として、「予約で応援住田チケット『すみチケ未来』」の発行と、「使って応援住田チケット『すみチケ+(プラス)』」の増刷を行う。すみチケ未来は、新型ウイルス収束後を見据えた店舗指定型の食事券。500円券10枚を1セットとして、2500セット発行する。すみチケ+とのセット販売となっており、券の利用を通して、年末年始の売り上げ減少などで苦境にあえぐ町内飲食店の支援と地域経済活性化を図る。

 

 町は昨年、全国的な新型ウイルスの感染拡大を受けて、独自経済対策第1弾としてプレミアム率100%の「食べて応援住田チケット『すみチケ』」を、第2弾として対象業種を拡大した同じくプレミアム率100%の「使って応援住田チケット『すみチケ+』」を発行。さらに、第3弾の経済対策として感染予防対策、新たな取り組みを実施している事業者に協力金を交付する「プラスアップ事業協力金」を設けて事業者支援に取り組んできた。
 町がこのほど飲食店に対して行った聞き取りによると、本来ならば飲食店のかき入れ時となる昨年から今年にかけての年末年始は、新型ウイルスの影響でほとんど予約がなく、売り上げが前年対比で7~8割ほど減少したという。さらに、年明けからの感染急拡大により、7日には埼玉、千葉、東京、神奈川の1都3県を対象に緊急事態宣言が発令された。本県には発令されていないものの、夜間外出自粛を要請するものとなっているだけに、町内でも飲食店への客足がさらに遠のくことが懸念される。
 このため、町は新型ウイルスの影響が特に懸念されている飲食店を支援しようと、感染収束後の飲食店利用を見据えた食事券「すみチケ未来」を発行する。
 すみチケ未来は、15日(金)に全戸配布される申込書で、今後利用したい飲食店を選択(1セットにつき1店舗指定可能)して購入。2月中をめどに、各店舗には申し込みのあったセット数×5000円が先払いされる。購入者はその後、今年12月31日(金)までの期間で、申し込み時に指定していた店舗で食事券を利用することができる。
 これにより、飲食店に対する迅速な支援が可能となり、先払いによって運転資金など店舗の経営を下支えすることができる。
 すみチケ未来は、すみチケ+(500円券20枚)とのセット販売で、1セット5000円。両チケット合わせて1万5000円相当を5000円で購入できる。購入上限数は1世帯につき5セットまで。予算額は2900万円で、事業は町商工会に委託する。
 販売は今月23日(土)午前9時~正午に大股地区公民館と五葉地区公民館、同日午後2時~5時に八日町集会センター、24日(日)午前9時~正午に下有住地区公民館、同日午後2時~5時に町役場、25日(月)以降は町商工会で行う。
 申込書に必要事項を記入のうえ、当日持参を。販売は町民が対象だが、25日以降は誰でも購入可能。チケットそのものは販売所では引き渡しされず、店舗ごとの申込数量がまとまり次第、購入者に郵送される。
 すみチケ未来の有効期間は12月末までだが、すみチケ+は当初予定どおり、2月28日(日)までとなっている。

 

12日まで取り扱い店を募集
町商工会

 

 「すみチケ未来」の販売業務を受託する住田町商工会は現在、チケットの取扱店舗を募集している。
 対象は町内の飲食サービス業で、業種別ガイドラインに沿った感染予防対策を講じているとともに、新型ウイルスの影響で落ち込んだ売り上げを回復させるために新たな事業展開に取り組む事業所。取扱店舗には、表示ポスターやチケットの見本を配布する。
 参加希望店舗は、今月12日(火)までに町商工会(〒029・2311住田町世田米字世田米駅33、℡46・2311、FAX46・3631)まで持参、郵送、FAXいずれかで申し込みを。