志望校合格目指して 気仙は約360人が受験 感染症対策徹底のもとで 県立高校入試

▲ 県立高校の入学試験に備える受験生たち(大船渡高校)

 県立高校の令和3年度入学試験は9日、県内各校で一斉に実施された。気仙では全日制の高田、大船渡、大船渡東、住田の4校8学科を約360人が受験し、志望校合格を目指して学力検査に挑んだ。会場となった各高校では、校舎内の消毒や換気、湿度調整などの新型コロナウイルス対策を徹底し、受験生らがスムーズに試験に臨める環境づくりが図られた。

 3年度における気仙の全日制の募集定員は、4校8学科の合計520人。
 推薦合格者21人を除く実質定員499人に対し、調整後の志願者数は359人で、前年度と比べて30人の減。最終的な平均実質志願倍率は0・72倍で、前年度から0・06ポイント減少した。すべての学校、学科で定員割れとなり、大船渡・普通科の0・95倍が最高倍率となった。
 試験当日は朝から晴れ間が広がる穏やかな天候に恵まれ、交通機関にも大きな乱れはなかった。試験会場となった各高校では、緊張した面持ちで試験会場に足を運ぶ受験生たちの姿が見られた。
 このうち、大船渡市猪川町の大船渡高校(吉田祥校長)では、午前7時30分ころから生徒たちが到着。感染症対策のためにマスクを着用し、玄関先で手指消毒を済ませると、試験会場に用意された自席で待機した。
 同8時30分に監督教員から連絡事項を確認後、同9時10分に最初の教科となる国語の試験がスタート。その後も数学、社会、英語、理科と続き、受験生らはこれまでの学習成果を発揮しながら、真剣な表情で臨んでいた。
 同校では試験に備え、2回にわたる校舎内消毒のほか、試験中や休憩時間の換気、湿度調整などの感染症対策を徹底。各教室における席の配置も、一定間隔を取るなどの対応を取った。
 高校入試では例年、面接が行われるが、県教委は新型ウイルスの感染症対策として実施を見送った。気仙の4校は、学力検査と調査書の得点で合格者を決める。
 合格発表は、23日(火)午後3時から各校で行われる。