在住外国人にやさしく 大船渡市と住田町 ごみステーション3カ国語表記 8カ所に新看板設置

▲ 英語と中国語、ベトナム語表記の看板を新たに設置=大船渡町内

 大船渡市と住田町のごみ収集業務などを担う大船渡地区環境衛生組合は、外国人が利用する両市町計8カ所のごみステーションに、外国語表記の看板を設けた。今後も地域などからの要望を踏まえ、看板作成・提供を進めることにしている。
 家庭ごみ収集は、各地域で設置するごみステーションを利用。大船渡市内は695カ所、住田町内は198カ所ある。
 燃えるごみ、燃えないごみ、資源古紙の各回収曜日や注意点をまとめた表記看板はこれまで、日本語のみだった。近年、管内に在住する外国人が増加傾向にあり、各ステーションを利用していることから、地域秩序の維持やコミュニティー形成につなげようと、準備を進めてきた。
 5月末現在、大船渡市の外国人人口は332人で全人口の約1%、住田町は81人で全人口の1・6%を占める。両市町の国籍別の内訳は、中国とベトナムが各約100人で、以下フィリピンやミャンマー、インドネシア、韓国、カンボジア、アメリカが続く。
 こうした状況を踏まえ、従来の表示看板に記していた情報を、英語版と中国語(簡体字)版、ベトナム語版に翻訳。専門業者に委託したほか、市内在住の外国人にも目を通してもらった。
 今月、外国人研修生が集団で生活している場所に近いステーション8カ所で掲示を始めた。従事する事業所や地域の公民館長に依頼し、同意を得た。日本語表記と近い場所に掲示するといった調整も行い、早速好評の声が寄せられている。
 同組合では「今後、ステーションを管理する各公民館や事業所から申し出があればさらに作成し、提供したい」としている。
 近く、組合ホームページでは「家庭ごみの分け方・出し方」の外国語版を公開する方針。各自ダウンロードできるほか、両市町の担当窓口でも配布を進め、適正なごみ処理の普及啓発を図る。
 問い合わせは同組合(℡26・4739)へ。