2010/02/14 004



七転び八起き

派遣切り 俺もお前も 使い捨て 
晩学の 悲哀聞いても 直ぐ忘れ
(佐々木七草) 2009年12月4日
派遣切りなど今の世は厳しい。何とかして、この厳しい世の荒波を乗りきる技を磨こう、七転び八起き、晩学の悲哀も忘れて、これを血肉にしてみよう。外洋の荒波を超えて小さな舟で大陸と交易をしていた先人たちの経験と教えが蘇ってきます。
三陸には世間の波や海の波など色々な波が押し寄せてきます。津波への記憶だけはしっかりと持って、決して忘れることはないように気をつけましょう。


形式と自由

秋の山間近に仰ぎ朝茶かな (伊藤ヨシ子) 2009年12月9日
秋の紅葉の山を間近に眺めながら静かに朝茶を楽しむ。この一瞬に自然と一体になった深い喜びが湧いてきます。これはまさに茶の神髄を言い表していると思います。
形式だけにこだわらずに自然との自由な交流の中にこの一瞬の境地を感じ取る事が大切であることが伝わってきます。

月給の額だけ世間比較する (木村自然児) 2009年12月9日
世間は収入の多い少ないだけでその人を評価する場合が多いですが、族議員天下りのように、政治と行政に携わっている人は納税者に金の使い道を透明にして、ごまかして自分の取り分を多くすることはしないことを肝に命ずることです。
ザル法を作って形式だけを繕ってごまかすのではなく、納税者が自由に監視できるような制度を作ることを目指さねばなりません。


忍耐と根性

悲しみを かなしみとしないで 此の瞬間だけは 涙を 流さないで 
憂いを 憂いのままに 耐えて行くのも 人間です
忍耐を もたねば 何事も 好転しません
(横澤和司) 2009年12月9日

踏ん張りて根性のある大根引く (佐藤牧子) 2009年12月9日
悲しみをかみしめてそれに耐えていくと、それは喜びを生む心につながります。育てて土深く根を張った大根をがんばって引き抜くと、大きく見事な大根から大根の持つ土に根を張る根性のエネルギーが伝わってきます。
忍耐と根性を育てることのたいせつなことを情報分散型の現代社会は見失っているようです。


忙中閑あり

星空も凍る夜勤の湯にひたり (木村自然児) 2009年12月9日
大根ひきずしりと重く白冴える (村田静子) 2009年12月9日
凍るように寒い冬の夜の勤務を終えて、湯に入ってほっと一息する、このゆったりとした気分は極楽である。
土の中に深く根を張った大根を勢をこめて引き抜くと白い大きな大根がずっしりと重く感じられること。勢を込めて汗をかいた後のほっとした気分は何物にも替えがたい。


夕暮れ時

裸電球点して柿の直売所 (福田貞子) 2009年12月9日
秋から冬の夕暮れ時はなにか寂しい気持ちになります。その時灯りを見るとほっとした気持ちになります。
柿の直売所の裸電球がともっているのを見ても気持ちが温かくなります。

十字路を曲がれば付けのきくのれん (木村自然児) 2009年12月9日
縄のれんなど自由度のある間仕切りの文化は日本独特の味わいがあります。
のれんのある赤提灯で付けのきくところ、こんな気楽な飲み屋はまさにぴったりとくるところです。このお互いの信頼による自由が大切ですね。