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軒から母屋へ

外国に 母屋を取られ  理事選び (永澤敬一郎) 2010年1月31日・東海時事川柳  
千数百年の長い歴史をもつ日本の国技である相撲の世界でも最高位の横綱を張る日本人がいなくなり、外国の人々が横綱の地位についている。なぜ日本人の相撲取りが横綱になれないのか。勝負の世界では、強くて、勝たなければ横綱にはなれない。
そして人間としての品格がなければならない。相撲協会は国民の税金の支援を受けながら、相撲協会の理事会も監督官庁も相撲界に積もったしがらみの中で安穏として自己保身だけを保ってきた。
このことが日本人力士と相撲界全体が国民に喜ばれ、信頼される相撲を維持できない状態に導いてきた。
力士も相撲協会も監督官庁も戦後の復興にまい進した時のハングリー精神をすっかり忘れてしまったためである。
外国から来てハングリー精神を発揮して厳しいけいこをして相撲にまい進している外国人力士が強くなるのは当たり前である。
相撲界のみならず、褌を締め直して頑張り、この伝統文化を日本全体が一致して、実行しなければまさに“庇を貸して母屋を取られる”という諺のように日本は沈んでしまう。

参政権 軒のつもりが 母屋まで (梅下村) 2010年2月5日  
気仙坂 (2010年2月2日) に “外国人参政権の危うさ” が論評されていた。気仙坂のキーワードは “友愛” と “矜持” である。
“友愛” は鳩山総理が好んで使う言葉であるが、英語では “Friendship”、昔の漢字では “仁に基ずく友情” とか孔子の “朋遠方より来るあり亦楽しからずや” に込められている深い心情につながっているものと思われるが、鳩山さんの友愛は自分の家族、民主党幹事長の小沢一郎親分、それに自分の部下だけに通じる信頼関係だけで、そのほかの一般の人々との信頼関係は意識に入っていないのではないかと思う。  
気仙坂では “民族の矜持” の大切さを述べている。まさにその通りであると思う。自分の出自と歴史、そして現在住んでいる国の憲法の定める事柄を勘案すれば国籍の取得なくして参政権を要求することは、現実世界に生きる人間としての矜持やプライドを捨てることにつながり、これではお互いに迷惑なことが生じることになる。
“親しき仲に礼儀あり” この言葉をしっかりと腹に叩き込む事が大切である。


信用の喪失

記載され言葉合わせに難儀する (永澤敬一郎) 2010年2月3日・東海時事川柳
東海新報の東京放談(2月3日)は政界の裏で渦巻く黒い金とそれを利用してきた政治家たちへ国民はもっと厳しく手綱を締めなければならないと論じている。ではどのように手綱を締めるかと言えば、“一票族の決断” による “一票の怖さ” を行使することであると言っている。これは60年以上に及ぶ自民党政権への “否” を投票したことに現れている。  
しかし60年以上の執行猶予では遅すぎる。新しい民主党政権に対してはもっと速やかに投票権を執行しなければならない。
政治と金の問題はここ60年以上もの自民党一党支配の中で繰り返されてきており、その度ごとに法律が定められてきたが、一向にらちが明かない。法律に穴があいているザル法でお茶を濁してきたためである。
“一票族の決断” はこのザル法に “否” の投票権を執行することである。“隗より始めよ”、先ず、自治体の政治を住民の手に取り戻すために、議員職報酬ではなく相互信頼とボランティアに基づく地方議員の選挙の取り組みから始めてはいかがなものか。
これは1月の東京における “さんりく大船渡ふるさと大使” の会合で話題として提案されたもののひとつである。傾聴に値する提案である。