2010/03/09 012



人口減少と経済

苦悩する商店主
「長年の商売に見切り 衣料品販売の店閉じる」 2010年2月3日
「デフレの波地方にも 商店街の加盟数が半分に」 2010年2月4日
「後継者いれば励みに 商売の思いに温度差」 2010年2月5日
「少子化が大きく影響 核店舗の撤退も要因に」 2010年2月6日
地球上の世界全体では人口は増え続けており70億に近づいている。このまま人口が増加を続けると高いレベルの生活水準と文化レベルを維持し続けることは容易なことではない。理屈の上では人口を減らせばいいのであるが、妊娠出産の抑制は政治力の維持や経済力の維持の上からも容易なことではない。
現在日本は世界の先陣を切って人口減少に向かい始めており、これに伴って少子高齢化過疎化など色々な問題に遭遇している。しかしこの困難を伴う人口減少を乗り切るために日本は新しい社会思想や社会制度の創造への挑戦をしなければならない。
2010年2月3日から東海新報に掲載が始まったシリーズ「苦悩する商店主」(全4回)は地域経済が直面している色々な困難を報道している。
車社会の到来と道路整備による商業地の郊外移動、情報通信の発達によるネット販売、人口の減少、世界経済不況の影響、後継者の不在などで昔の町の中心商業地域は客足が遠のき店を閉めざるを得ない状況が続いている。
物事は拡大維持する時より縮小維持する時が困難であると言われている。江戸末期には人口3千万以下であった日本が現在、1億2千万と4倍に拡大しており、これから減少期に移ろうとしている。
縮小の困難と未知の経験にこれから立ち向かわねばならない。商店主たちの苦悩は深い。今、商店主たちは中心街を高齢者が暮らしやすい便利な町に、あるいは若者が魅力を感じる文化とスポーツの町にすることなどを考えている。
しかし、これを実現するには人力、資金力、政策の支援が必要である。それには地域行政改革による政策支援など住民の理解と協力なしには事が運ばない。商店街の蘇生を目指して商店主たちの努力は続いている。
“人と人 つなげばまわる 物と心 力合わせば 町は蘇生する”


煩悩と倫理

欲のあるうちは元気という例え (小泉 歌) 2010年2月10日、川柳おおふなと
年金が欲一つずつ捨てさせる (西村千恵) 2010年2月10日、川柳おおふなと
仏教の教えに“色即是空 空即是色”という深遠な言葉がある。
これを日常生活の言葉で考えると川柳に詠まれているように、欲があってこそ元気になるし、生活の糧である限られた年金の額を知ると欲に駆られることが少なくなるというのである。即ち、欲とそれを抑える心の両方が調和し合ってこそ人の心は生き生きとしていると言うのだ。  2010年2月9日の気仙坂は「四面楚歌をどう聞くか」を掲載して、民主党の最高実力者である我が郷土出身の小沢一郎氏の事を論じている。
小沢一郎氏は20歳代という若さで衆議院議員に当選して政界入りをした。政界では経済成長期に入った日本の政界で列島改造論を立ちあげて土建業界の利益誘導とその力を利用して官僚までを巻き込んで政治勢力を結集した田中角栄氏を師と仰ぎ、その政治手法を学んだ。
小沢一郎氏の30余年にわたる政治活動は政治の力は選挙に勝つことであり、このためには汚れた手段もできるだけ見えないように隠して選挙に勝つために全勢力を注ぐことである。永住外国人の地方参政権への参加を可能にする法案は民主党を支援する外国人勢力を選挙に利用するという流れから生まれてきている。
戦後60年以上も政権を託してきた政治に国の安全と将来を任せられないという機運がようやく国民に芽生えてきている。これが小沢一郎氏が四面楚歌に遭遇している背景なのである。小沢一郎氏を送りだした気仙地域はこの意味でこれからの日本の進路に大きな責任を持っているのである。