2010年11月４日付の東海新報の１面は大船渡市長選挙と少子化と過疎の問題にかかわる中高一貫教育が掲載されていた。
前回の梅下村塾に報じたように、世界の人口増加が引き起こしている問題解決は、日本が身を削る思いで対処しなければならない少子高齢社会と人口減少が引き起こす問題への対応の中にある。
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気仙地域もこの問題をもろにかぶっており、その対応が地域おこしの重要課題である。新市長へ挑戦している候補がどれだけこの重要な問題に関心を示しているかは、新聞を読む限りでは明らかでない。
「少子化の影重く 高校再編 『中高一貫』 など要望」 の記事には気仙の公立高校全日制の年次別入学者推計は、平成22年３月時点での実数676人が14年後の平成36年には370人とほぼ半減するものと推定されている。
県教委主催の 「今後の県立高校に関する地域別懇談会」 の席上で住田町民から
「少子化の数字を見せられると黙るほかはないが、中山間地域こそ中高一貫校を。教育の機会均等を保障する解決策の一つとして考えてほしい」
という要望が出されたと報道されている。
この住田町民の切実な問題と要望は大船渡市や陸前高田市においても遅かれ早かれ真剣に取り組まなければならないことである。この問題に対する大船渡と高田の両新市長の斬新な対応を期待している。
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10月31日、11月４日の東海新報には草の根レベルの活動が報道されている。
たとえば、「遺物が物語る “気仙” 登場の背景 歴史探る 陸前高田市立博物館」
「郷土の歴史深めよう 市立図書館で企画展 陸前高田」 「地域の仕事を知ろう 小友小ふるさと講話会」
「森と鉄 かかわり知る 有住小５年生 栗山鉄山跡などで学習」 「ダメ！薬物乱用 大船渡ライオンズ 綾里中で防止講座」
「住田の幸 一堂に集め 産業まつりにぎわう」 などいろいろな取り組みが催されている。
このように気仙地域の活動を取り上げるといろいろな活動がなされている。
しかし、これらの活動エネルギーが、地域全体のエネルギーとして大きくつながって地域おこしの力になるには、もうひとひねり、ふたひねりの工夫が必要です。
先に掲載された梅下村塾の古い縄文の歴史の底に潜んでいる自然と人、そして人と人との対話が生んだ喜び、悲しみ、苦痛を分かち合える文化と社会の価値を掘り起こして、その価値を育てることによって地域おこしを進める。そしてこの価値を世界の他の地域の人々と分かち合うことです。
このための独創的な地域活動への取り組みを立ち上げることを工夫することです。既にこの取り組みへの火種は燃えだしております。
昨年10月の
気仙応援団フォーラムとその後の考えと活動を述べた梅下村塾の連載、大船渡一中、大船渡高校、大船渡東高校の文化祭と生徒たちとの特別授業と対話の記事、東京在住の人々による気仙の文化と心の育成を応援する会の結成など、いろいろな取り組みが動き出しております。
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11月２日付の川柳・高田一柳会（10月）〜陸前高田市民芸術祭?席題 「祭り」
の４作品を紹介します。
伝統の祭り受け継ぐ若い衆 （熊谷榮夫）
出稼ぎも帰り祭りを盛り上げる （村上萌芽）
お祭りが終わると元の過疎になり （佐々木七草）
毎日が祭りのような孫二人 （清水恭子）
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お神輿、山車、踊り、獅子踊り、剣舞、若者は祭りの立役者ですね。出稼ぎの仲間も加わると祭りは燃えます。
祭りが終わるとあたりほとりは元の静かな町や村になります。しかし元気な孫が２人もいると家の中は毎日が祭りのように賑やかになります。３代、４代とつながって親子、孫が近くに暮らす生活が望ましいです。近くに住むことができなくて遠くに住んでいても、時々会って一緒に暮らす機会が欲しいですね。
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大船渡市と陸前高田市の両方の新市長が率先して気仙の地域文化の価値を掘り起こし、若者にこれを伝える地域事業に取り組み、その成果を世界に発信することを切に望みます。