2010/10/30 気仙三十三観音めぐり 「祈りの道」
札所の見どころ満載 
東海新報連載を出版 巡礼ガイドブックに




↑発刊された気仙三十三観音霊場巡礼 『祈りの道』

気仙三十三観音霊場をめぐる「祈りの道」が、東海新報社から発刊された。それぞれの札所の縁起や見どころを、四季の移ろいとともに豊富なカラー写真と地図などで紹介している。趣味の33ヵ所めぐりや散策気分で気仙路巡礼の旅を楽しむ人たちのガイドブックになりそうだ。
発刊された本は、平成20年9月から同22年4月まで1年半にわたり、「祈りの道 気仙三十三観音霊場」 のタイトルで本紙上に連載された内容を中心に収録。著者は、同社の佐々木克孝編集局長(55)=大船渡市猪川町。
気仙三十三観音霊場は、江戸中期の享保3年(1718)、気仙郡高田村の検断役・佐々木三郎左エ門知則が父母の安楽追善供養のため、郡内で観音像を安置する主な寺社(33カ所)を選定。知則はその時、各札所に御詠歌も奉納している。
著者は、陸前高田市(21ヵ所)大船渡市(6ヵ所)住田町(6ヵ所)にある観音霊場を巡礼しながら、見聞きした札所の縁起や秘められた伝説、見どころなどを “紙上巡礼の旅” として連載した。
今回、出版された本には、その時に掲載した信仰の歴史と御詠歌、建物、仏像、四季折々に美しい変化をみせる自然などを豊富なカラー写真や地図とともに紹介している。
巻頭で、東海新報社の鈴木英彦社長が 「気仙を知るうえでというより、もう一度郷土を見わたす意味で好個の “郷土史研究書” ともいえる」 と寄せている。
巻末には、元東京大学大学院教授の梅内拓生さん(盛町出身)の随想詩 「気仙巡礼短歌と返歌」 も収録した。
著者は 「信仰、観光、健康を兼ねて散策気分で気仙巡礼の旅を楽しんでみたいという人たちのガイドブックになれば」 と話している。
「祈りの道」 は、AB判(タテ26cm、ヨコ21cm)の大きさ、全160ページ。33カ所の札所とその周辺をオールカラー写真で紹介。1,000部発行で定価1,800円(税込み)。