「住田中」の校旗お披露目 学校発展への願い込める 4月の開校式で校長に授与

▲ 4月に開校する「住田中」の校旗

 住田町の世田米、有住両中学校が新設統合し、4月に開校する「住田中学校」の校旗が完成し、26日、町教委でお披露目された。閉校した両校の校章の一部を引き継いだ新中学校の校章をあしらったデザインで、関係者は新中学校発展の願いを校旗に込めた。校旗は、4月4日(木)に行われる開校式で校長に授与される。(清水辰彦)

 住田中の校章は、有住中の校章にあるシャクナゲの花、世田米中の校章にあるクワの葉を用いたデザインで、背景には「SUMITA」の「S」がかたどられている。
 校旗の製作は、花巻市の染めものプリント業・㈱小彌太が手掛けた。サイズは縦80㌢、横110㌢。生地の色は住田の豊かな森林をイメージした緑色で、中央には職人が金、銀の糸で手がけた住田中校章の刺しゅうが施されている。
 26日に校旗が納品され、松高正俊教育長は「新しい学校にふさわしい校旗ができあがった。両校の良さを継承しつつ、新たな学校をつくっていってほしい」と願いを込めた。
 全国的に少子化が進行する中、住田町においても児童・生徒数が急速に減少しており、将来的に子どもたちの社会性育成をはじめ、学校運営などに支障をきたすことが懸念されていることから、町教委は令和3年7月、町教育審議会に対して「今後の小中学校のあり方」について諮問。審議会では議論を重ねた結果、「中学校は統合することが望ましい」との結論に至った。4年度には学校統合推進協議会が設置され、統合に向けた協議が本格化し、この中で新たな校歌や校章、制服も決定した。
 世田米中は昭和22年、世田米町立として創立。30年の町村合併で住田町立となった。一方、有住中は昭和46年、下有住、上有住、五葉の3中学校が統合して開校した。
 両校の閉校式は今月20日に行われ、半世紀以上の歴史に幕を下ろした。
 旧世田米中校舎を使用する住田中の開校式は4日午前9時から、入学式は5日(金)同10時から開かれる。