新入生迎え 新たな一歩 本年度開校 住田中学校で入学式(別写真あり)
令和6年4月6日付 7面

住田町立住田中学校(遠山秀樹校長、生徒80人)の入学式は5日、同校で行われた。世田米中学校と有住中学校が統合し、新たに誕生した住田中学校。新入生21人を迎えた「1期生」となる80人は、世田米と有住両校の良さを引き継ぐとともに、自分たちで住田中の伝統と校風をつくりあげていこうと誓い、新たな一歩を踏み出した。(清水辰彦)
式では2、3年生や保護者、来賓、教職員ら合わせて約150人が見守る中、新入生が開校に伴って新しいデザインとなった制服に身を包み、住田中校章のワッペンを付けて堂々とした姿で入場。一人一人の名前が呼ばれると、大きな返事で答えた。
遠山校長は式辞で、「新入生の皆さんには、中学生活を送るうえで『他人を思いやること』『自分で決めて実行すること』を大切にしてほしい」と呼びかけた。
松高正俊教育長は「中学校の3年間は、身も心も人生の中で最も大きく成長する大切な時期。チャレンジ精神を持ち続けてほしい」と告辞。
神田謙一町長の祝辞に続き、3年生の佐々木琉晟さんが「新しい学校生活は始まったばかり。これからの生活で分からないことが出てきたら、私たち2、3年生を頼ってください。さまざまな思いを共有しながら、住田中学校の歴史の1ページ目を、ともにつくっていきましょう」とあいさつし、2、3年生が合唱で新入生を歓迎した。
誓いの言葉では、新入生を代表して泉田桜さんが「住田中の第1回入学生となることを誇りに思う。有住中、世田米中の良さを生かしながら、私たち新入生も住田中の一員としての自覚を持った行動をしていきたい」と決意を述べた。
締めくくりには全員で校歌を斉唱。住田中の発展を願いながら歌声を重ねた出席者が、新たな学校の誕生を実感していた。
人口減少が続く中、町教委は令和3年、町教育審議会に対して「今後の小中学校のあり方」について諮問。審議会で議論が重ねられた結果、「中学校は統合することが望ましい」との結論に至った。
世田米、有住両中学校の閉校式は3月20日に行われ、それぞれ半世紀以上続いた歴史に幕を下ろした。両校が統合した住田中の開校式は、入学式前日の4日に挙行。学校教育目標を「夢実現のため努力する生徒」「誇り高く郷土に愛着を持つ生徒」に掲げ、新たな一歩を踏み出した。
同町における中学校の統合は昭和46年、当時の下有住、上有住、五葉の3中学校が統合して有住中が誕生して以来53年ぶり。