10代と音楽の力で元気に、男女6人のユニットが始動/大船渡 (別写真あり)

▲ 始動した第2期カメリアスの(前列右から時計回りに)村上さん、平さん、新沼さん、佐々木君、栗村君、只野さん=大船渡市役所

 大船渡発の音楽ユニットとして、平成28年に結成された「カメリアス」。この第2期生がこのほど決まり、社会人から中学生まで、10代の男女6人で編成する新グループとして始動した。30日(月)には、キャッセン大船渡の開業1周年記念イベントに出演し、6人での初ライブを予定。その後も市内にとどまらず、県内外に活動の場を広げながら多くの人々に音楽と元気を届け、大船渡のいまを発信していく。

 

カメリアス2期生、30日に初ライブ予定

 

 カメリアスは、さんりく・大船渡ふるさと大使を務めるシンガーソングライター・河野ひろムさん(43)=大阪府大阪市=がプロデュースする音楽ユニット。河野さんは東日本大震災後、三陸復興プロジェクト「元気箱活動」を主宰し、音楽を通じた被災地支援を行っている。
 第1期生は、河野さんが28年5月にリリースしたCD「LOVE!OFUNATO」の収録に参加した大船渡市内の女子高校生4人。28年度1年間という期間限定での活動だったが、市内外で歌声を披露し、復興へ向かう大船渡の姿や魅力の発信、社会貢献に尽力。元気箱活動として被災地支援の募金も呼びかけ、集まった義援金を台風10号の被災地である岩泉町内の高校へ届けた。
 1期生の活動終了後、河野さんは「若い人たちに活躍の場をつくりたい」との思いを抱き、市民らからも活動継続を求める声が相次いだ。こうした中で、昨年6月ごろから2期生の募集をスタートした。
 今年2月までに3回のオーディションを開催し、最終的に10代の男女6人で〝第2期カメリアス〟を結成。この春から本格的な音楽活動に取り組むこととなった。
 2期生は、平みくうさん(16)=大船渡高2年・大船渡町、只野しずくさん(17)=大船渡東高3年・赤崎町、佐々木優真君(13)=大船渡一中2年・立根町、村上文菜さん(19)=飲食店勤務・陸前高田市気仙町、新沼希未さん(16)=大船渡高2年・日頃市町、栗村勇翼君(16)=高田高2年・大船渡町=で構成。平さんがリーダーを務める。
 6人と河野さんは18日に大船渡市役所を訪れ、戸田公明市長にカメリアスの新たな出発を報告。市長の激励を受け、平さんがこれまでの感謝を込めながら、「大船渡の10代を代表し、音楽の力で大船渡全体を盛り上げていきたい」と決意を誓った。
 結成からこれまでの2カ月間、6人は学業や仕事の合間を縫って練習を重ねてきた。当面はシンガーユニットとしての活動となるが、ピアノやドラムなどの楽器演奏ができるメンバーも多く、楽曲に合わせたバンド形式でのステージも検討しているという。
 2期生は期限を設けずに活動。今後、市内のイベントなどはもちろん、盛岡や北上などの県内陸部、県外でもライブ活動を行っていく計画。1期生と同様、元気箱活動にも取り組む。
 河野さんは「コーラスワークやハーモニーができるユニットであり、男女6人編成でコーラスの幅も広がった。震災から7年間の支援への感謝がメーンテーマだが、チャリティー活動だけではなく、さまざまなことにチャレンジしてもらいたい」と、活躍に期待を寄せる。
 平さんは「メンバーの年齢が違うので、知らなかったことや経験、学ぶことにも違いがあり、活動は楽しい。10代の人たちの夢となるような、希望を持たせられる〝カメリアス〟という存在になりたい」と話していた。
 6人での初舞台は30日午後1時から、大船渡町のキャッセン・モール&パティオで予定されている。