酷暑の過ごし方

 全国的に「災害級」といわれる暑さが続いている今夏。ここ気仙も、梅雨明けを前にして盛夏を思わせる日々となっており、日中最高気温が35度超となる「猛暑日」に迫る日も珍しくない。それだけに、熱中症対策がこれまで以上に重要となっている。
 外出先での〝避暑地〟も求められる状況下、大船渡市ではサン・リアショッピングセンターと同施設内に開所したこども家庭センター交流広場(DACCO)、リアスホール、おおふなぽーと、碁石海岸インフォメーションセンター、Y・Sセンターの6カ所を「涼み処」として指定。今月12日から9月末までの間、市民らに避暑スペースを開放している。
 また、気仙地区内の44理容店が加盟している県理容生活衛生同業組合気仙支部では、来店客以外も店舗に受け入れて涼んでもらう「クールシェア」の取り組みを展開。全国組織の呼びかけに呼応して今夏初めて取り組んでいるもので、駆け込んだ人が一息ついて体を休めることができる環境を提供している。
 気象庁による大船渡市の観測データで7月(観測開始=昭和39年)の日最高気温を高い順にみていくと、1位が令和5年7月30日の37・0度、2位が同4年7月31日の35・8度、3位が同5年7月31日の35・6度、4位タイが同年7月29日と平成13年7月23日の35・5度などと続き、過去1、2年の数字が上位を占める。
 気象庁と環境省は「暑さ指数」が33以上になると、「熱中症警戒アラート」を発表する。県内では令和3年度は7回、4年度はゼロだったが、猛暑となった5年度は22回と急増。現状だと本年度もふた桁到達が見込まれる。
 窓を開ければ暑さをしのぐことができたのは、もはや過去の話。適切な水分補給や冷房機器の使用に加え、地域によるさまざまな取り組みの手助けも得ながら、熱中症に陥ることなく酷暑を過ごしていこう。(弘)