意思表示の一票を

 48・52%──。4年前に行われた統一地方選における市区町村長選挙の平均投票率である。前回から1・5ポイント下がり、初めて50%を割った。
 ちなみに、知事選挙、都道府県議会議員選挙、市区町村議会議員選挙もすべて50%割れ。知事選を除く3選挙で過去最低を記録するなど、選挙への関心の低さが示された。
 投票率低下の要因として、若者の選挙離れを指摘する声は多い。昨年7月に行われた参院選の投票率は10代が35・42%、20代が33・99%、30代が44・80%。全年代を通じた投票率は52・05%だったから、若者世代の投票率は確かに低い。
 しかし、選挙離れは何も若者に限ったものではない。平成元年の参院選と比べた投票率の下げ幅は20代が13・43ポイントだったのに対し、30代は20・49ポイント、40代は19・39ポイント、50代は18・07ポイント、60代は14・20ポイントと中高年世代でも選挙離れが進んでいることを裏付けた。
 気仙では昨年11月、大船渡市長選が行われた。12年ぶりに新リーダーを選ぶことになった同選挙は、過去最多の5人が立候補するなど注目点も多かったが、投票率は過去2番目に低い67・48%。前回選を6・43ポイントも下回り、再び70%を割ったことの衝撃は、80%台の投票率が当たり前だった時代に首長選を取材してきた筆者にとって小さくなかった。
 選挙の投票率が民主主義の成熟度、健全度を測るバロメーターだとしたら、われわれの民主主義は今、危機的状況に陥りつつあるのかもしれない。選挙への無関心化がさらに進めば、国政であれ市政であれ、その主人公たる住民の意思や意見が反映されにくくなる。
 あす5日は、陸前高田市長選の投票日だ。自分たちのため、そして選挙権を持たない子どもたちへの責任を果たすためにも、すべての有権者に意思表示の一票を投じてほしい。      (一)