魅力発信の一助に

 県教委が21日に県立高校の調整後志願者数を発表し、住田高校の志願者は28人となった。昨年度、本年度と県教委が生徒募集停止の判断要素とする「2年連続の20人以下」となっていたが、3年ぶりに〝20の壁〟を突破した。
 県立高校再編計画では、1学年1学級校について、入学者数が2年連続で20人以下になった場合、原則として翌年度に募集停止し、統合を進めるとしている。ただ、県教委では同校に対して町がさまざまな支援を展開していることや、地域が一丸となって高校の魅力向上を図っていることから、来年度入学者も募集することとしていた。 
 〝正念場〟ともいえる本年度、学校だけでなく関係者も危機感を持って取り組み、どうすれば生徒が増えるか、魅力を感じてもらえるかというのを議論・実践してきた。その成果が今回、28人という数字に表れた。
 ただ、これがゴールではない。今後も高校が存続していくためには、魅力の向上とその発信が常に求められる。制服の自由化、給食費や通学費の支援、生徒個々に寄り添った教育など、多彩な魅力のある住田高校だが、目に見えない「強み」もまだまだあるはずだ。
 住田高校は小規模校ゆえに、生徒一人一人の〝出番〟が多い。それぞれに役割が与えられ、個々が責任を持って取り組む。町独自教科「地域創造学」では、自らが地域課題解決などに向けたプロジェクトを展開し、その内容を発表する機会も多い。
 高校生活を通じ、1年生のころは人前で話すことを苦手としていた生徒が、3年生になるとしっかり、自分の言葉を発表できるようになった姿を目にした。これは数字には表れないが、生徒の成長という点で大きな実績の一つだ。
 少子化が止まらぬ中、今後も生徒確保は厳しい状況が続くが、地域が一丸となって魅力あふれる学校を目指してほしい。地元紙としても、魅力発信の一助になれたらと思う。(清)