胸を打つゆるキャラGP

 陸前高田市のマスコットキャラクター「たかたのゆめちゃん」が、今年で最後の「ゆるキャラグランプリ(GP)」ご当地部門で優勝を飾った。日本一は東北のキャラとして初めてで、心からゆめちゃんをたたえたい。
 平成23年に熊本県の「くまモン」の優勝で幕を開けたゆるキャラGP。10回目の今年は「THE FINAL 未来へつなぐ いわて幸せ大作戦!!」と銘打たれ、ご当地部門と企業・その他部門に計691のキャラクターがエントリーした。
 たかたのゆめちゃんが、同GPに参加するのは6年ぶり4回目で、過去の最高順位は49位。ファイナルとなった今年は、7月1日にインターネットの事前投票が始まり、人口規模で陸前高田市を上回るまちのキャラクターなどと序盤から上位争いを繰り広げた。その躍進ぶりに地域からも「グランプリを獲得できるのでは」と期待が集まっていた。
 結果、事前投票の最終順位で首位となり、今月3、4日、岩手産業文化センターアピオでのゆるキャラGPを迎えた。
 4日、取材のため会場を訪れると、ゆめちゃんを応援しようと全国からファンが集まっており、その人数の多さに驚いた。会場の出入り口そばで「ゆめちゃんをお願いします」と熱心に投票を呼びかけていた女性は、千葉県から駆けつけた。「今年でファイナル。なんとか優勝させたい」と話していた。
 表彰式でグランプリが発表されると、涙を流す人もいた。気仙に住むものとして私も当然、ゆめちゃんの快挙を喜んだ。同時に「こんなにもゆめちゃんを、陸前高田のことを思っている人がいるのか」と、ファンらの思いに胸を打たれた。
 優勝は、全国からの応援があったからこそ。東日本大震災発生から来年で10年。改めて全国の方々に「ありがとうございます」と伝えたい。(信)