ガラケーは時代遅れか

 「スマートフォンよりも以前の携帯電話の方がよかった」という声を聞く機会が、少なからずある。以前の携帯電話とは、平成10年代の主流だった、いわゆるガラケー(ガラパゴス携帯電話)だ。
 ガラケーの画面サイズは現在市販されているスマートフォンの2分の1ほど。タッチパネルではなく、入力は小さな電卓のようなボタンで行った。多彩な機能が売りの機種もあったが、いずれも「電話をかける・受ける」「メールを送信・受信する」という基本的な機能が使いやすかった。電池の持ちも良く、1回の充電で短くても3日間、長くて1週間は使えた。
 3月に、陸前高田市のアバッセたかたで一般社団法人トナリノ主催のスマホの無料相談会があり、取材にうかがった際「ガラケーに戻したい」と話す女性と言葉を交わした。「電話が来るとどう操作したらいいのか分からなくなる。着信が怖い」とし、すでに通信の契約を切ってある以前使っていたガラケーは、時計変わりに今も大事に持ち歩いているという。
 トナリノによると、同相談会は今月15日までに計8回開かれ、延べ140人が来場。アンケート回答者133人のうち130人が60歳以上で、高齢者が大多数だった。
 回答者のうち、スマホの利用頻度が「ほぼ毎日」と答えたのは90人で、スマホについての相談相手が「いない」と答えたのは91人。相談内容は「LINEの使い方」が最も多く、「その他アプリ関連」「電話の使い方」「その他」「基本的な操作・設定」「メール関連」と続いた。
 ガラケーが主流だった時期は、こうした相談自体が少なかっただろう。世の中ではまるでガラケーが〝時代遅れ〟のように扱われているが、ガラケーにはガラケーの良さが確かにあった。
 筆者はガラケーもスマホも両方好き。ガラケーのシェアが復活し、スマホと共存する社会が実現したらいいのに、と思う。(仁)