令和4年08月09日付

 まさしく手に汗握る試合。勝敗を決した瞬間、びっしょり濡れた手のひらをぐっと握りしめ、天高く突き上げた▼甲子園に出場した一関学院が前回4強の京都国際と対戦し、延長十一回6─5のサヨナラ勝ちを収めた▼この日はちょうど大船渡の夏まつりだったが、市民道中おどりの最中もスマホで観る中継から目が離せずにいた私だ。勝利の女神がどちらにほほ笑んでもおかしくない、実力伯仲の素晴らしい展開だった▼だが、一関学院が本県代表だからというだけではここまで肩入れできなかったろう。そこは高田第一中出身の後藤叶翔捕手(3年)の大活躍あってこそである▼5打数3安打2打点と四番打者の仕事を完璧にこなした後藤捕手。この日の殊勲賞と言って差し支えあるまい。ご家族をはじめ、地元応援団がどれほど誇らしかったことか▼それにしても、スポーツニュースでは「一関が勝った」ではなく「京都が負けた」に軸足を置いた報道が多かった▼まあ、プロ注目左腕の森下投手がおり、勝っても負けても京都国際中心の構成になるのは既定路線だったろうが、〝注目校が負けて残念〟という論調が一関の勝利をくさすようでモヤモヤした▼だがこうした報じ方を〝ドラマ性〟うんぬんと常態化してきたのが我らマスコミなるもの。異議を唱えたくなる時ほどわが身を振り返らねばなるまいね。