令和3年07月31日付

 たまに給与明細をまじまじ見ると、こ、こんなにも税金が引かれて…と心臓に痛手を受ける(だからまじまじ見ないようにしているわけだが)▼SNSで先日、「70代以上と話すと『月収20万なら手取りは18万ぐらいでしょ』と言われる。いやいや、税金で引かれまくって16万もいかない程度ですよ…」という内容の投稿を見て激しく同意した▼そうなのだ。上の世代が思っているよりはるかに、働き盛りの生活は苦しい▼若者の車離れ、ブランド離れといった表現で、若年層がお金を使わない、高級志向がないような言われ方をされることもあるが、そもそも昔ほど収入を得られない仕組みになっているのだ▼そこへ来て国が、雇用保険の保険料率引き上げの検討に入ると言っている▼新型コロナの感染拡大で雇用調整助成金の給付が増え、財源がひっ迫しているためという▼ここですぐ保険料引き上げと言い出すところ、厚労省も本当にセンスがない▼まず景気を回復させ、雇用環境を改善すれば自然と収支も回復する、という発想になぜならない。なぜコロナ禍で打撃を受け、食べる物にも事欠く人が増える中、さらなる緊縮にかじを切れるのか▼給料から天引きされる所得税や社会保険料は、国民に気づかれにくい。それを分かっているのだ。景気回復のために何かするより、民からこっそり取ったほうが早いと。