令和3年06月13日付

 私たちの三陸が5億年もの歳月をかけ生まれたこと、その想像を絶する長い時間にはぐくまれた独特の自然の豊かさ、津波の歴史などを、この先もここで生きていくからこそもっと深く知りたいと思っている▼陸前高田市にある震災津波伝承館で開催中の企画展「東日本大震災津波と三陸ジオパーク」を見てきた▼これが面白くて!▼興奮したポイントはいくつもあるが、まず南部と北部ででき方が異なる三陸の地形について。気仙を含む南部北上帯は、5億年前の南半球にあったゴンドワナ大陸の一部が徐々に移動してきたのだという▼南半球…って…あの南半球!?赤道の向こうの?と、話が壮大すぎて混乱した。自分たちの暮らす大地がそんな遠い〝外国産〟だったなんてと思うと笑いがこみあげてくる▼碁石海岸に高田松原、鉱山跡地―われわれにしたら、全部あって当たり前。でも、それらはどうやって生まれたか知ってる?という根源的な疑問を見つめることから始まるのがジオパークだ▼5億年。日本列島が今のような形になった1500万年前など〝つい最近〟に思えるほど、長い時間をかけて形成された景観美とここにしかない生態系、海との共生―▼そうした三陸の成り立ちを知った瞬間、「当たり前」だったものの見方は大きく変わる。地域が一気に面白くなる。そんなジオの魅力を知ってほしい。