2019住田町議選/候補者説明会に定数上回る13陣営出席 8年ぶり競争選の可能性も

▲ 定数を上回る出席があり、緊張感に包まれた説明会

 9月17日(火)告示、同22日(日)投開票の住田町議会議員選挙(定数12)に向けた立候補予定者説明会は20日、町役場で開かれた。出席したのは、定数を上回る13組。出馬意思を固めた現職と新人の計12人に加え、検討中の男性1人の陣営(本人含む)が姿を見せた。告示まで1カ月を切り、依然として流動要素を残しているが、8年ぶりとなる競争選挙の可能性が浮上した。

 

 説明会には出馬予定の現職11、新人1の計12陣営に加え、上有住在住の佐藤淳史氏(67)が訪れた。定数を上回る出席数となり、会場は緊張感に包まれた。
 佐藤氏は東海新報社の取材に対し「競争選挙にすべきであり、(町の債権が計10億円超に及ぶ)木工2組合の清算も訴えたい気持ちがある。現在は検討中だが、出馬するとすれば自分自身」と語った。来月上旬までに態度を固めたい意向も示した。
 現職のうち、唯一姿を見せなかったのは4期務めた泉田是重氏(74)=世田米=で、不出馬の方針を固めている。同氏の後継や、出馬を新たに考える世田米在住者の出席はなかった。
 説明会の冒頭、町選挙管理委員会の平勝太郎委員長は「町議選は町民の一大関心事。公明正大、公平な選挙になるようお願いしたい」とあいさつ。引き続き、大船渡郵便局、大船渡警察署、町選管から説明が行われた。
 出席者は選挙運動用はがきや選挙運動用自動車などの使用にかかわる手続き、収支報告の記入方法などを把握。選挙違反がないよう、経費管理や選挙活動の注意点も確認した。
 立候補届に関する書類などの事前審査は、9月10日(火)午前10時から町役場で実施。立候補届は同17日同8時30分〜午後5時に町役場で受け付ける。
 9月30日(月)の任期満了に伴う今回の町議選は、昭和30年の町制施行後通算17回目。同8日(日)投開票の知事選・県議選後に行われ、令和初となる気仙の〝選挙イヤー〟を締めくくる。
 現時点で出馬の構えを示しているのは、いずれも男性。地区別では世田米6人、下有住2人、上有住4人となっている。党派別では無所属が11人で、日本共産党が1人。
 平成27年の前回選は、定数12となって2回目の選挙。現職出馬は11人で、新人は勇退議員の後継として挑んだ1人にとどまり、初の無投票に終わった。一昨年の町議補選(定数1)も候補者は1人だけで、近年は議員のなり手不足が指摘されている。
 告示まで1カ月を切り、出馬予定の各陣営では地域回りなど前哨戦が本格化。一方で候補の顔ぶれが固まり切らず、前回選が無投票で終わったことから、現職、新人とも支持固めには手探り状態が続く。近年は年間100人のペースで人口減少が続く中、持続可能なまちづくりを見据えた訴えをどう響かせるかが注目される。
 今月6日現在の有権者数は4787人(男2333人、女2454人)。前回選告示前日(20歳以上)と比べ、377人少ない。
 地区別の立候補表明者(五十音順)は次の通り(数字は年齢、丸数字は当選回数)。
 【世田米】
阿 部 祐 一66無現④
荻 原   勝60無現①
菅 野 浩 正72無現②
佐々木 信 一58無現②
佐々木 初 雄75無現①
瀧 本 正 德71無現②
 【下有住】
佐々木 春 一66共現③
高 橋   靖63無現⑤
 【上有住】
菊 池   孝72無現④
林 﨑 幸 正68無現④
水 野 正 勝32無新
村 上   薫67無現④