2019住田町議会選/2回連続の無投票決まる 現職11人、新人1人が当選(別写真あり)

▲ 届け出順の抽選に臨む候補者

 住田町議会議員選挙(定数12)は17日、告示された。立候補の届け出を行ったのは出馬を表明していた現職11人と新人1人の計12人で定数と同じとなり、無投票当選が決まった。有権者が一票を投じることなく終わるのは前回に続き2回目で、深刻化する議員のなり手不足を印象づけた。議員の新任期は10月1日(火)から始まる。

 

「なり手不足」より深刻に

 

 今回の町議選は今月30日(月)の任期満了に伴うもので、昭和30年の町制施行から数えて通算17回目。定数は前回選と変わらず、12での実施となった。
 町選挙管理委員会(平勝太郎委員長)による立候補届け出の受け付けは、午前8時30分から世田米の町役場町民ホールで行われた。立候補予定者本人や代理人が約30分前から続々と姿を見せ、予想の12陣営すべてがそろった。
 抽選順を決める予備抽選を経て、届け出順を決める本抽選時には緊張感が広がり、各陣営の関係者は固唾をのんで見守った。届け出順が決まると1陣営ごとに書類審査に臨み、不備がないことが確認されると、町選管から選挙運動用の自動車表示板や街頭演説用標旗、運動員の腕章といった〝七つ道具〟が渡された。
 さらに、町明るい選挙推進協議会が用意した明るい選挙のシンボル「白バラ」を受け取り、各選挙事務所に戻った。
 各立候補者とも選挙事務所は自宅に構え、選挙道具が届いた9時30分ごろから出陣式を行った。スッキリとした青空が広がる中、立候補者は前哨戦を支えた後援会関係者に感謝を寄せるとともに、出馬に至った思いや選挙戦への決意を響かせた。
 選挙活動では居住地域を回るだけでなく、今回候補者が出なかった世田米商店街沿いなどにも繰り出し、複数の選挙カーがすれ違う光景も。立候補者は有権者の姿を見つけると足を止め、笑顔を交わしながら支持を訴えた。
 12人が届け出手続きを済ませた後に新たな立候補の届け出はなく、午後5時に無投票が確定。「お願いコール」がこだました舌戦はわずか1日で終わり、夕暮れとともに静けさが広がった。各陣営の事務所では、立候補者が支持者らと喜びを分かち合った。
 定数12で初めて行われた平成23年の前々回選は、定数を1人上回る13人が立候補して競争選挙となったが、27年の前回選は町制施行後初の無投票に終わった。一昨年の町議会補欠選挙(欠員1)でも立候補者は1人にとどまり、町内では有権者が議員を選ぶ機会がない状態が続く。 
 当選者は、全員が男性。党派別にみると共産党が現職1人、無所属は現職10人と新人1人。地区別では、世田米6人(いずれも現職)、下有住2人(同)、上有住4人(現職3人、新人1人)。年代では70代4人、60代6人、50代1人、30代1人となった。