町の花に理解深める、アツモリソウ学習会/有住小学校

▲ 佐々木代表㊨からアツモリソウについて学ぶ児童たち=有住小学校

 住田町のアツモリソウ研究会とかっこ花を守る会は26日、有住小学校(都澤宏典校長)の6年生20人を対象に「アツモリソウ学習会」を開いた。児童らは町の花でもあるアツモリソウを目にしながら、名前の由来や後世に継承していくためのさまざまな取り組みを学び、理解を深めた。

 両団体は次代を担う子どもたちに町花を知ってもらおうと、毎年アツモリソウが見ごろを迎えるこの時期、町内の小学校で花の展示と学習会を実施。児童らに地域への愛着や誇りを持たせようなどの狙いもある。

 この日の講師は、アツモリソウ研究会の佐々木不二男代表が担当。アツモリソウが「かっこ花」と呼ばれるようになった理由や、名前の由来、花の仕組みなどを説明した。

 佐々木代表は、アツモリソウが住田町の花であると紹介。「かっこ花」とも呼ばれるようになった理由には、「カッコウが鳴くころに花を咲かせるから」と述べた。

 また、児童らに「アツモリソウは漢字でどのように書くか」と質問。子どもたちは「熱森草」「厚森草」「暑盛走」などとさまざまな漢字を予想して答えた。

 この話題から佐々木代表はその名の由来を、平安時代末期の武将・平敦盛が鎧の後ろに着けていた矢よけの母衣(ほろ)に花の形が似ていたことから付けられたと解説した。

 アツモリソウは栽培、管理が難しい植物であり、非常に高価な種類もあるとの話題には、児童らもビックリ。佐々木代表は実物を示しながらおしべやめしべの位置、交配方法についても詳しく示し、子どもたちはさまざまなアツモリソウの知識を身に付けていた。