長沼君(高田高)日本代表に、やり投競技で世界ユース陸上出場へ

▲ 世界ユースへ向けて練習に励む長沼君=立根町・大船渡東高校萱中校舎

日の丸背負い一投入魂

 

 県立高田高校の長沼元君(3年)が、今月15日からコロンビアのサンティアゴ・デ・カリで開かれる第9回世界ユース陸上競技選手権大会(国際陸上競技連盟主催)にやり投げ競技の日本代表として出場する。本県からはフィールド・トラック競技合わせて3人が日本代表となっているが、やり投げを含めた投てき競技で選ばれているのは男子では長沼君一人のみ。日の丸を背負った代表として、大会での活躍を誓っている。

 

 世界ユース選手権は、ユース世代(開催年の12月31日時点で18歳未満の選手)による大会で、平成11年に第1回が開かれた。

 長沼君は、6月に行われた東北高校選手権陸上競技で、岩手県新記録を塗り替える67㍍97で優勝しているほか、各種大会で活躍を残してきた。

 東北選手権が終了した3~4日後に日本陸上競技協会から長沼君のもとへと連絡があったといい、「出場を狙っていたのでうれしい」と喜びを口にした。

 世界ユースで使用するやりは、通常の800㌘より軽い700㌘。それに合わせて長沼君は700㌘のやりで練習を行ってきたが、「いつもの800㌘より飛んでいるのでいいと思うが、フォームも崩しやすく風に流されやすい」という。

 世界ユースの半月後には全国高総体(インターハイ)を控えているため、すぐに800㌘で調整し直さなければならない。日程的にもハードなものとなるが、「世界ユースもインターハイもがんばりたい」と意欲をみせ、平日は同校仮設グラウンド、土曜は大船渡東高の萱中校舎で練習に励む。

 世界ユースでは、長沼君は大会4日目の18日(現地時間)に登場。予選を勝ち抜けば、19日(同)の決勝へと進むことができる。

 長沼君は「目標は72㍍。できれば入賞したい。世界の選手を見るのも楽しみ」と世界のレベルを肌で感じる貴重な機会を心待ちにしている。

 顧問を務める父・晃一さんは「挑戦する気持ちを忘れずに、楽しんできてほしい」とエールを送った。