種山の自然感じながら、遊林ランドで森林の文化祭/住田(動画、別写真あり)

▲ 「森の音楽会」では有住中と岩大吹奏楽部が共演=遊林ランド種山

 住田町のSUMITAチェーンソーアート杣遊会(そまゆうかい、泉田晴夫会長)が主催する「種山ケ原・森林の文化祭」は11日、遊林ランド種山で〝ステージ部門〟となる「森の講演会」や「森の音楽会」などを催した。町内外から約150人が来場し、種山の自然を感じながら多彩なプログラムを楽しんだ。文化祭は「森の水族館」などの展示部門を『海の日』の20日(月)まで開催しており、多くの来場を呼びかけている。

 

 多彩なプログラム楽しむ、展示部門は20日まで

 

 森林の文化祭は、町の自然をはじめとするさまざまな資源を有効活用して多くの人に楽しんでもらい、地域活性化を図ろうと企画。町観光協会、SUMITA音楽サークル「音蔵」、図書ボランティアま~ぶる、すみだ屋、すみた森の案内人が共催し、5月に開幕した。

水生生物をテーマにした講演会も=同

水生生物をテーマにした講演会も=同

 会場ではこれまで〝展示部門〟として、野田村の漁師彫刻家・深渡栄一氏による作品展「森の水族館」、ま~ぶるによる「森の『図書館』特別展」、大船渡市赤崎町の楽書き人・三浦のろこ氏の作品を紹介する「森のイラストギャラリー」、チェーンソーアート作品の展示販売などを展開。種山を訪れる人々に山、川、海のつながりを伝えている。
 11日は、文化祭をさらに盛り上げようと多彩なイベントを企画。「森のSOUL FOOD(ソウルフード)」では、すみだ屋が住田の特産品・鶏ハラミを使ったチャーハンを提供。住田の食を広くPRした。
 「森の講演会」では、国立研究開発法人水産総合研究センター東北区水産研究所の清水大輔主任研究員が「水生生物のふしぎな世界~〝栽培漁業〟を通してわかったこと~」と題して栽培漁業の役割や研究内容などを紹介。「海と川はつながっている。森がだめになったら、海もだめになってしまう。少し興味を持って考えてもらえれば」などと語った。
 「森の音楽会」には、岩手大学吹奏楽部、SUMITA音楽サークル「音蔵」、有住中学校、バーバーショップコーラスが出演。種山の自然にピッタリな演奏や歌声を響かせた。
 このうち、岩大吹奏楽部はフルートアンサンブルとクラリネットカルテットが、「ハナミズキ」や「私のお気に入り」などを披露。クラリネットカルテットの伴奏で有住中の生徒らが「ふるさと」を歌う共演もあり、会場からは大きな拍手が送られた。
 同校合唱部長の佐々木若菜さん(3年)は「本年度全校生徒で歌うのは初めてで不安もあったが、拍手をいただいたり、口ずさんでいた方もあってうれしかった。岩大の方々ともなかなかできない共演をさせていただき、ありがたかった」と話していた。
 同祭は20日まで、展示部門を開催。時間は午前9時30分から午後3時30分までで、無休。森の水族館は有料で、料金は1人につき高校生以上が300円、小中学生が200円、未就学児は無料。町内の小学生には招待券が配布されている。