活気みなぎる熱い夜に、気仙のトップ切り「夏まつり」/住田(動画、別写真あり)
平成27年7月26日付 6面

気仙の夏祭りトップを切る「住田町夏まつり」は25日、世田米商店街周辺で開かれた。世代を超えた地域住民らが参加し、多彩なアトラクションや道中踊り、花火大会などを展開。会場には活気がみなぎり、訪れた多くの人々がまつりを満喫し、熱い一夜を過ごした。
まつりは町民と来訪者が住田町の夏に憩い、イベントへの参加と観覧を通じて町の活性化と親睦交流を深めようと開催。住田の夏を代表する催しであり、町や町の観光協会、商工会、婦人団体連絡協議会など関係機関で構成する実行委員会が主催した。
この日は午前中から昼過ぎにかけて、降雨に見舞われた同町。そのために一時は開催が危ぶまれたものの、予定通りの実施となった。
商店街は午後4時30分から歩行者天国となり、同40分には世田米小学校のマーチングバンドによる行進でまつりが開幕。本部前で開会式を行ったあと、多彩なアトラクションが続いた。
先陣を切った世田米保育園の園児らは、元気いっぱいの踊りを披露。有住、世田米の各中学校では生徒たちが若さあふれるよさこいを踊り、まつりに華を添えた。
ミニライブには、SUMITA音楽サークル「音蔵(ねぐら)」に所属するバンドが出演し、音楽の力で会場を盛り上げた。月山よさこい鹿、鳴瀬太鼓は威勢のいい演舞や演奏を繰り広げ、初企画となるすみっこジャンケン大会、郷土芸能の柿内沢鹿踊も好評を博した。
メーンの道中踊りには、そろいの浴衣やはんてんなどに身を包んだ地域住民、飛び入りの観光客らが参加。街頭灯りを中心に輪をつくり、柔らかな光のもとで「住田音頭」「住田観光音頭」を踊った。菓子・もちまき大会では、世代を超えたにぎやかな歓声が響き渡った。
昭和橋近くの気仙川河川敷では、昔ながらの蔵並みを臨みながら五葉山火縄銃鉄砲隊が演武。
最後は同町商工会青年部による花火大会が行われ、多くの人が協力した募金をもとに打ち上げられた色とりどりの花火が、まつりの終演を飾った。
岩手銀行世田米支店駐車場などには杉屋台村が設けられ、ドリンクや軽食、おもちゃなどを販売。有住保育園児らが制作した子ども灯り、すみた夢灯りの会による幻想的な夢灯りもまつりに彩りを与えていた。
泉田家弐番蔵では、手づくりの巨大万華鏡を展示する「町にヒカリを!巨大万華鏡の世界へようこそ」も開催。まつりの来場者らが巨大万華鏡の中に入り、不思議な世界を楽しんだ。