炎天下を爽快ラン、過去最多出場で活況のポートサイドマラソン/大船渡

▲ 炎天下の中、県内外のランナーたちが健脚を競い合った大会=大船渡市内

 「佐々木七恵氏顕彰 第27回大船渡ポートサイドマラソン大会」(同大会実行委主催)は26日、同市盛町の市民体育館前を発着点とする市内コースで開かれた。来年の希望郷いわて国体マラソン競技(デモンストレーションスポーツ)のリハーサル大会にも位置づけられた大会で、過去最多の約850人が出場。炎天下の中、健脚を競い合い、さわやかな汗を流した。

 

 同市日頃市町出身で、ロサンゼルス五輪にも出場した日本女子マラソン界の先駆、故・永田(旧姓・佐々木)七恵さんの活躍を末永くたたえ、スポーツの振興と体力の向上、健康増進を図り、活力あるまちづくりを目指す恒例のイベント。24回大会からは男子部門も設けている。

熱中症対策としてコース上にはミストシャワーが設置=同

熱中症対策としてコース上にはミストシャワーが設置された=同

 3回目の夏季開催となった今年は、県内外から多くのランナーが出場。「おおふなと復興応援特別大使」を務める漫才師の宮川花子さんも応援に駆けつけ、よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の芸人もレースに臨んだ。
 市民体育館前で開始式が行われ、大会長の戸田公明市長が「日ごろの練習成果を存分に発揮し、交流を深める意義深い一日としてほしい」と歓迎のあいさつを述べた。
 この日は朝方雲が広がったが、その後天気も回復し、大船渡で真夏日を観測するほど気温も上昇。午前9時から3㌔、5㌔、10㌔で男女・年齢区分ごとの各種目が順次スタートし、ランナーらは強い日差しのもとコースを駆けた。沿道は選手の家族や地域住民らで埋まり、にぎわいにあふれた。
 熱中症対策としてコース上には、給水所3カ所を設置したほか、今年は初めてゲート型のミストシャワー2基を設けた。実行委によると、レース後に脱水症状を訴える選手が数人いたが、重症者はみられなかったという。
 今年は大会記録を塗り替える選手が多く、気仙勢の活躍も光った。
 十数年ぶりに出場したという盛町の熊谷早紀さん(27)は、5㌔女子(高校生〜29歳の部)で優勝。「タイムも20分を切るとは思っておらず満足している。地元の大会で1位を取ることができうれしい」とハツラツと語った。
 日頃市町の新沼茂法さん(31)・櫂我(とうが)君(9)親子は3㌔ファミリーの部で気仙勢最高位の2位。櫂我君は「すごく疲れたけど、お父さんと一緒に走って楽しかった」と笑顔をみせた。茂法さんは「体力は限界だった。来年は応援にまわりたい」と本音を口にするも「あまり練習できなかったけど、2位となり出たかいがあった」と喜んだ。
 大会結果は後日掲載予定。