気仙の郷土芸能が共演、18日に盛の商店街で「大祭」開催/大船渡

▲ 18日開催の「黄金けせん!民俗芸能大祭」来場を呼びかける市郷土芸能協会の平山会長㊨と金野勝也副会長=東海新報社で

 大船渡市郷土芸能活性化事業実行委員会(委員長・平山徹同市郷土芸能協会長)主催の「黄金けせん!民俗芸能大祭」が、18日(日)午前11時から午後3時まで、盛町さかり中央通り商店街で開かれる。気仙2市1町の剣舞や鹿踊など20団体が集結して共演し、郷土芸能の宝庫としての発信や伝承活動活発化を図ろうと初めて催すもので、多くの観覧を呼びかけている。

 

 剣舞や鹿踊など20団体集う

 

 古くから住民に継承され続け、震災後の心の復興の大きなよりどころとなっている一方、後継者不足の課題も抱える気仙の郷土芸能。今回の催しはこうした状況下、その役割や性質を再認識するとともに、今後の保存・伝承活動の高揚を図ろうとの狙い。文化庁による「文化遺産を活かした地域活性化事業」の助成を受けて開催する。
 第61回市民芸術祭「郷土芸能まつり」との併催と位置付け。17、18の両日、同じく盛町内で開かれる「大船渡復興東北三大まつり」(三陸国際交流協会主催)とも連動する。
 2市1町の計20団体(大船渡市16、陸前高田市1、住田町3)に加え、東北三大まつり出演の3団体も参加。スタートは午前11時からで、開会式会場の蔵ハウス駐車場へ向けて参加団体が商店街をパレードする。
 その後は▽龍華付近▽蔵ハウス駐車場▽農協盛支店付近──の3カ所で各団体が20分ずつ踊る。踊りの前には、それぞれの歴史や特徴などについての解説も行われる。
 小雨決行。雨が強まった場合は水野酒店№3ギャラリーを演舞会場とする予定。会場周辺に駐車スペースが少ないことから、主催者では公共交通の利用を呼びかけ。当日は市役所駐車場から無料シャトルバスも運行する予定という。
 気仙各地の郷土芸能団体競演の場としては、2市1町でつくる気仙広域連合の主催で「気仙郷土芸能まつり」が開かれてきたが、財源としてきた基金運用益の減少を理由に、26年度の第15回をもって終了した。 
 平山委員長は「気仙郷土芸能まつりが幕を閉じ、各市町の団体が一堂に会する機会はあまりなくなった。それぞれが持つ技術など、魅力を存分に味わってほしい」と話す。
 出演団体は次の通り。
 ▽大船渡市=赤澤鎧剣舞、石橋鎧剣舞、板用肩怒剣舞、浦浜念仏剣舞、川原鎧剣舞、吉浜鎧剣舞、金津流浦浜獅子躍、仰山流笹崎鹿踊、仰山流前田鹿踊、小通鹿踊、坂本沢鹿踊、永浜鹿踊、根白虎舞、甫嶺獅子舞、菅生田植踊り、平七福神舞
 ▽陸前高田市=仲町虎舞
 ▽住田町=仰山流高瀬鹿踊り、五葉念仏剣舞、外舘鹿踊
 ▽特別参加=トブロン農楽団(韓国)すずめ踊り(仙台)さんさ踊り(盛岡)