復興への道 踏み固め、市民マラソン大会5年ぶり復活/陸前高田市(動画、別写真あり)
平成27年11月17日付 6面
陸前高田市教委と市体育協会が主催する「復活の道しるべ 陸前高田 応援マラソン大会」は15日、米崎町内で行われた。東日本大震災以降は初めての開催。市内外から約700人が参加し、復興へと歩み続ける陸前高田路を駆け抜け、活気を呼び込んだ。
震災前はマラソンと駅伝の部に分かれ、高田町の市民会館前を発着点とする同町内のコースで行われてきた。すがすがしい汗をかきながら地域の活力向上につなげようと、米崎の地で5年ぶりの復活を果たした。

ゴールした選手一人ひとりをねぎらう鈴木選手㊥=陸前高田
当日の参加ランナーは696人。スポーツ活動で鍛えた脚力を試す地元の児童生徒だけでなく、今年は市外からの参加が目立った。降雨の中、米崎小グラウンドで開会式が行われ、大会会長の山田市雄教育長は「まさに『雨降って地固まる』。皆さんの走りで、陸前高田の地を踏み固めてほしい」と呼びかけた。
その後、3㌔中学生男子を皮切りに同女子、同小学生男子、同女子、1・5㌔男女45歳以上、同小学1~3年生男子、同女子、10㌔高校生以上、5㌔同の順に米崎保育園前をスタート。沿道では、多くの市民らが盛んにエールを送った。
1・5㌔と3㌔は通岡峠方向に出発し、高台部を周回して同保育園前がゴール(3㌔は2周)。3㌔中学生男子を制し、各部門の中でも最初にゴールテープを切った高田東中3年の村上敏希君(15)は「震災前の大会に出たことはあるが、優勝は初めて。坂道が多くて大変だったけど、前半から飛ばす作戦通りの走りができ、気持ち良かった」と話し、笑顔を見せた。
今大会には、プロ野球・巨人で活躍する鈴木尚広選手がゲストランナーとして参加。走塁のスペシャリストとして人気を集める鈴木選手は小学生とともに駆け抜けたほか、ゴール後は完走を果たした一人ひとりとハイタッチを交わすなどして交流を深めた。
一方、5㌔は給水所となる高田東中学校前を経由して海岸部を目指し、復旧農地などに囲まれた道路を駆け抜け、保育園を目指した(10㌔は2周)。高台に完成した宅地沿いや、いまだ爪痕が残る海岸部もコースとなり、参加者は発災4年8カ月の目に焼き付けた。
5㌔の部に参加した盛岡市在住の会社員・竹花勉さん(61)は「震災直後から仕事で何度も陸前高田に来ていた。その当時に比べれば、復興はだいぶ進んだと感じた。今度は10㌔の部に出られるように、トレーニングを続けたい」と語り、笑顔を見せた。
今大会は、スポーツブランドのアディダスジャパン㈱が特別協賛。米崎小グラウンドでは同社製品が当たる抽選会や、陸前高田商工会青年部による豚汁提供、鈴木選手によるトークショーなども行われ、レース外でも活気に包まれた。
アディダスは、マラソン大会を継続的に支援する方針。高田松原・奇跡の一本松を発着点にできる復興のタイミングでフルマラソン種目(42・195㌔)を加える構想もあるという。





