安全安心の地域目指して、9分野で表彰も/住田町まちづくり大会

▲ 九つの分野で世代を超えた功績者を表彰した住田町まちづくり大会=農林会館

 住田町と町内の11団体が主催した「まちづくり大会」は15日、農林会館で開かれた。世代を超えた町民が集い、健康や交通安全、生涯学習など9分野による表彰をはじめ、事例発表、特別講演を展開。テーマに掲げる「健康で安全安心のまち・幸せを実感できるまちづくりを目指して」の実現に向けて一丸となり、気持ちを新たにした。

 

世代超えて気持ち新た

 

151117-7住田町まちづくり大会発表2d

住民団体による健康づくりなどの実践発表も=同

 大会は、安全で安心して暮らせるまちづくりを目指すとともに、健康、生きがいづくりの各種活動をともに育み、住みよいまちづくりにつなげようと毎年開催。平成27年度は約350人が出席し、全員で町民憲章を朗読した。

 大会長の多田欣一町長は「安全で楽しく笑顔が絶えない生活は、町民誰もが望まれることと思う。交通安全や防犯、社会福祉の向上に努めていかなければならない」とあいさつ。町制施行60周年を迎えた中にあって、町の発展と町民の活躍を願った。

 続いて、交通安全対策協議会、健康づくり推進協議会、生涯学習推進本部(花いっぱいコンクール)、教育振興運動推進委員会、生涯スポーツ推進協議会、児童生徒木工工作フェスティバル、自治公民館連絡協議会、芸術文化協会、PTA連合会の分野別に表彰。町内外の各種大会などで活躍を収めたり、長きにわたって地域などの各活動に携わった町民たちをたたえた。

 菊池孝町議会議長が祝辞を贈り、事例発表を展開。大船渡警察署の防犯戦隊ケセンジャーが出演したテレビ番組の上映、上有住の坂本ロコモ会による活動報告、住田町空手道協会スポーツ少年団の演武が行われた。

 このうち、坂本ロコモ会は「食べて動いて女子力発揮」と題し、運動器の障がいによって要介護のリスクが高まる状態となる〝ロコモティブシンドローム〟の予防を目的とした活動内容を説明。地域の女性たちが活動の様子や、ロコモチェック、予防のための簡単な運動などを紹介した。

 特別講演では、県警が県内の学校などで開催している「いのちの尊さ、大切さ教室」の講師・大崎礼子氏が登壇。「娘を失って~いのちのメッセージ」と題し、交通事故の被害者遺族である自身の経験、これまでの取り組みを説明した。

 大崎氏は12年、二戸市内で集団登校の列に飲酒運転の軽トラックが突っ込んだ交通事故により、当時7歳の長女を亡くした。講演では、我が子との思い出や事故の様子、飲酒運転の厳罰化に向けた活動などを紹介し、「法律の厳罰化がゴールではない。警察の取り締まりも強化してほしいが、地域で安全運動に努めていく力も大きい。ドライバーにはハンドルを握る責任の重さを持ってほしい」などと呼びかけた。

 参加者らは、世代を超えた町民の多彩な取り組みや、交通事故防止に向けた心掛けの大切さなどを理解。安全、安心な住田町で健康に生活していけるよう、それぞれの活動をより発展、飛躍させていこうと誓っていた。

 受賞者は後日紹介。