ひと足早く春の風情、「つばきまつり」開幕/世界の椿館・碁石(別写真あり)

▲ 「三陸・大船渡つばきまつり」開幕に華を添えた地元の末崎保育園による七福神=大船渡市
館内ではヤブツバキをはじめ全体の6割ほどがすでに見ごろに=同

館内ではヤブツバキをはじめ全体の6割ほどがすでに見ごろに=同

 

 19回目となる大船渡市の「三陸・大船渡つばきまつり」は17日、末崎町の「世界の椿館・碁石」で始まった。館内の世界13カ国約550種のツバキ開花期に合わせた恒例の催し。暖冬の今年は例年より開花が早まっており、ひと足早く春の風情を醸し出している。週末を中心に多彩なイベントを用意しており、多くの来場を呼びかけている。期間は3月21日(月)まで。

 

3月まで 週末の催し多彩に

 

 冬場の大船渡観光の目玉として、市民や観光客へ「市の花・つばき」と「椿の里・大船渡」をPRしようと、平成9年の椿館開館から続く同まつり。今年も、市や市農協、市花き研究会、大船渡ツバキ協会などでつくる実行委員会(委員長・戸田公明市長)が主催した。

 初日は館内で関係者約50人が出席して開催式を実施。戸田市長は「椿館スタッフの適切な管理により、今年もたいへん見事な花が咲いた。復興に向け頑張る大船渡を内外にPRする機会でもあり、県内外から多くの人が訪れ、文化や風土を感じてもらいたい」とあいさつした。

 来賓の畑中孝博市議会議長、田村誠県議会議長、菊地一彦県沿岸広域振興局副局長が祝辞を述べたあと、テープカットでまつりの開幕を告げた。

 初日の会場では、地元の末崎保育園の子どもたちが元気に七福神の舞を披露。大船渡ツバキ協会では会場の一角に席を設け、ツバキの葉を使った茶や手づくりの和菓子を振る舞い、来場者をもてなした。

 展示コーナーでは和紙ちぎり絵サークルの作品展、販売コーナーではツバキの苗木をはじめ、ツバキをモチーフとした装飾品なども。屋外では温かい汁物の販売もあり、にぎわいを見せていた。

 例年に比べ穏やかな天候が続くこの冬。同館の林田勲館長によると3週間ほど開花が早まり、すでに6割ほどの品種が咲いているといい、赤や白の鮮やかな花々が歓迎。同館長は「長く楽しめるよう、温度管理や日差しの調整などに気を配りたい」と話していた。

 今回も期間中は休館日を設けず午前9時から午後5時の開館とし、日曜日を中心に郷土芸能や展示、体験、食など各種催事が繰り広げられる。今月は24日(日)に郷土菓子販売、31日(日)におおふなトンとの写真撮影会を予定している。

 問い合わせは、実行委事務局(市農林課、℡27・3111内線7121)または椿館(℡29・4187)へ。