計画実現へ決意も新た、男女7人が修了/第3期「大船渡なりわい未来塾」

▲ 最終日にそれぞれの事業計画を発表し合う塾生たち
7人が修了し卒塾式で記念撮影=大船渡市役所

7人が修了し卒塾式で記念撮影=大船渡市役所

 大船渡市の平成27年度起業家等支援セミナー「大船渡なりわい未来塾」の卒塾式が28日夕、市役所で行われた。塾生たちは起業や事業拡大に向けて学びを深め、自らの志の具現化へ一層意欲を高めた。

 同市では公共事業中心の復興需要から民間の活躍による実力経済へのバトンタッチを震災復興の鍵とし、中でも起業を重要視して25年度に起業支援室を新設。経済同友会などによる復興支援プロジェクト「東北未来創造イニシアティブ」などと連動しながら、官民連携の経営者育成を進めている。

 なりわい未来塾もこの一環で、起業や事業拡大などの具現化を図るための基礎知識やノウハウ習得を図ろうとの狙いで、一昨年から実施。大船渡商工会議所が共催、県沿岸広域振興局、東北未来創造イニシアティブ、岩手大学三陸復興推進機構、大船渡青年会議所、NPO法人夢ネット大船渡が後援した。

 今回も公益社団法人・日本技術士会(東京都)から経営工学分野を中心に講師を招き、市内から6人、市外から2人が入塾。全6日間約27時間にわたり、個別の実務指導も踏まえて事業計画づくりや事業性の検討などに臨んできた。

 最終日は、塾生7人がそれぞれ磨き上げを図った事業計画を発表。塾長の戸田公明市長が参加者に修了証を贈り、計画の実現と地域経済のリーダーとしての成長に期待を寄せ、受講者代表の林洋介さん(三陸町)が改めて決意表明した。

 塾は国の特定創業支援事業認定を受けており、修了者が起業する際には、会社設立時の登録免許税減免や創業関連保証枠拡大などの支援策が適用される。市ではこうした制度の積極活用も呼びかけていた。