横中生の誇り忘れず、最後の卒業式/陸前高田(動画あり)

▲ 卒業生たちが堂々とした姿で式に臨んだ=横田中学校

本年度で閉校

 

 陸前高田市立横田中学校(大久保裕明校長)の卒業式が15日に同校体育館で行われた。4月から第一中学校と統合するため、本年度末で閉校となる同校。最後の横田中卒業生となる生徒たちは、横中生としての誇りを胸にこれから過ごしていくことを誓って学舎に別れを告げた。

 同校は昭和22年に「横田村立横田中学校」として創立。同29年に市立横田中学校となった。31日に閉校、4月に第一中学校と統合し、69年の歴史に幕を下ろす。

 卒業を迎えた生徒7人は、保護者や来賓、教職員に見守られながら堂々とした姿で入場。点呼に大きな声で応え、一人ひとり卒業証書を受け取っていった。

 大久保校長は、生徒らの行事・部活動などへの取り組みをたたえながら「最後の思い出づくりとして最高の一年になった。道はそれぞれ違っても、出会いと絆を忘れずにいつまでもよき仲間でいてほしい」と式辞。市教委の山田市雄教育長の告辞、小野寺智徳PTA会長の祝辞に続いて、祝い品が贈られた。

 送辞では、生徒会長の遠藤恵太君(2年)が「横田中最後の卒業生としての自信と誇りを胸に進んでほしい。僕たちも、第一中学校に新しい風を吹き込めるよう頑張りたい」と述べた。

 これに対して、卒業生代表の村上玲奈さんが「横田中で学んだことを忘れずに力強く歩み続け、故郷横田を愛し続けます。閉校になっても、伝統や思い出は消えることはない。最後の卒業生として巣立つことを誇りに思います」と、力強く応えた。

 合唱では「ありがとうの約束」や、生徒たちが作詞・作曲を手がけた「未来へ~ふるさとの空の下で~」を熱唱。積年の思いを込めて校歌も高らかに歌い上げた。

 正面玄関には同校校庭に建設されている仮設住宅入居者からの卒業を祝う手紙や手芸品も展示され、卒業式に花を添えた。

 20日(日)午前10時からは同校で閉校式、同11時30分からは「思い出を語る会」が開かれる。