お年寄りなどへ夕食宅配、大船渡でもサービス開始/いわて生協

▲ いわて生協が大船渡市でも夕食宅配サービスを開始。初めての宅配に向け準備するスタッフ=盛町・同生協共同購入けせんセンター

 いわて生活協同組合(飯塚明彦理事長)は22日から、大船渡、釜石、大槌の各市町で夕食宅配サービスを始めた。一人暮らしのお年寄りなどからの要望に応えたもので、栄養バランスのとれた食事と配達担当者との触れ合いを提供。同生協では気仙2市1町など自治体と高齢者の見守り活動についての協力協定も結んでおり、この効力の高まりも期待される。

 

食とふれあい届けます

 

 同生協では「食べる喜びとふれあう楽しみ」を掲げ、平成25年に盛岡地区から夕食宅配サービスを開始。食事をつくるのがたいへんといった、主に一人暮らしで高齢の組合員の要望に応えたもので、これまで内陸部を中心に県内11市町に広がり、利用者は1000人を超えた。 

 申込者には月~金曜日の毎日午後5時ごろまでに届ける。おかず6種類以上の「おかずコース」(5食計税込み2930円、1食あたり同586円)と、おかず4~5種類とご飯の「お弁当コース」(5食計税込み2775円、1食あたり同555円)のいずれかを選べる。

 メニューは日替わりで、同生協の添加物基準に沿った食材を使用。専属の栄養士がカロリーや塩分を管理しており、1食を約500㌔㌍以下、塩分は4㌘以下に抑える。内陸で製造後、急速冷蔵して届けるもので、温め直して口にする。 

 大船渡市については当面の対象を盛町の共同購入けせんセンターから車で20分圏内と設定。初日は17食を提供することとなり、同センターでスタッフが専用の車両に積み、さっそく利用者のもとへと向かった。

 原則、スタッフから利用者に手渡しすることとしている。同生協では同市を含む29市町村と「高齢者の見守り活動に関する協力協定」を締結。宅配時、利用者に万一の事態があった際には自治体窓口へ連絡する体制を構築している。

 藤原真也センター長は「栄養バランスのとれた食事で、健康面でも力になっていきたい。毎日うかがうことで協定もより生かせると考えている。宅配の特性を生かし、地域貢献につながれば」と話している。

 問い合わせは同生協夕食宅配センター(℡0120・194・502、平日午前9時30分~午後7時)まで。