金額は60億円確保、大船渡魚市場の27年度実績
平成28年4月13日付 1面
大船渡魚市場㈱(千葉隆美社長)は、平成27年度の水揚げ実績をまとめた。累計数量は前年度を1万㌧余り下回る4万1798㌧。金額は前年度から9億円以上減となる61億688万円に。震災が発生した23年度は金額が38億円台となったが、以降は施設復旧などが進んで数量・金額ともに徐々に回復。26年度は震災後初の70億円を記録したが、27年度は年間を通して多くの魚種が不漁に見舞われた。不漁のあおりを受けてのサンマの価格高騰や、好調な一部魚種の後押しもあり、金額は60億円を突破した。
数量は前年から大幅減
年間通じ各魚種不調に
同魚市場によると、27年度は数量が前年比20・9%減の4万1798㌧で、震災前の水準まで回復した前年から大幅に減少。主な要因としては、春のマス類、夏のスルメイカ、秋のサンマに加えて秋サケが大不漁となり、四季を通じて魚群が沿岸域へと寄ってこない海況だったことが挙げられる。これについて同魚市場の佐藤光男専務は「強いエルニーニョ現象により水温が高くなったからでは」と分析する。
気仙沿岸の定置網漁業は、夏までの不漁はサバやブリ類のまとまった水揚げでしのいできたが、秋サケは数量で前年比70・4%減の766㌧、金額は同64・7%減の4億8280万円にまで落ち込んだ。秋サケの水揚げ量が1000㌧台を超え始めた昭和55年から数えると、震災翌年度の854㌧よりさらに減少し、過去35年間で最低の水揚げ量となった。
主力魚種のサンマは全国的な不漁に見舞われ、同魚市場では初水揚こそ震災後最多の64㌧と好スタートを切ったものの、漁が続いた昨年8月24日から12月9日までの累計水揚げ量は前年比49・5%減の1万3684㌧にとどまった。不漁の影響により、平均単価は前年の2倍ほどにまで高騰。結果、累計税込み金額は同0・9%減の29億4444万円に。しかし、全国各港が不振にあえいだ中でも、同魚市場は数量・金額ともに全国2位、本州1位で、金額は震災翌年から4年連続で本州1位を維持。今季は、国内有数のサンマ水揚げ港としての期待がさらに高まることが予想される。
累計金額が50億円台にとどまる可能性もあった27年度だが、サンマの価格高騰や1~2月のイワシ大漁、3月中のイサダ水揚げなども手伝って60億円台に乗った。
今年2月には、魚市場南側ふ頭にサンマやイサダ専用の上屋が完成して3月からのイサダ漁で使用されているほか、新魚市場供用開始後は一部魚種対象ではあるがタブレットによる入札も行われており、作業の高効率化が図られている。
「本年度はサンマの水揚げはむろん、定置網についても海況の好転を祈る」と佐藤専務。基盤整備が一段落して受け入れ体制が充実をみせる中、関係者は本年度の豊漁に大きな期待を寄せている。






