Jリーグ特別指定選手に、大船渡出身の田中さん/ベガルタ仙台

▲ Jリーグ指定選手に承認された田中さん(ガンバ大阪戦)

 サッカーJ1のベガルタ仙台はこのほど、FCサン・アルタス大船渡出身でびわこ成蹊スポーツ大学1年(滋賀県)の田中勘太さん(18)をJFA・Jリーグ特別指定選手として申請し、承認されたと発表した。大船渡小学校卒業後、ベガルタ仙台ジュニアユース、同ユースで修練を重ねてきた田中さん。今月行われた第1ステージ6節の対ガンバ大阪戦、第7節の浦和レッズ戦でもベンチ入り。まだ出場機会には恵まれていないが、今後の活躍に期待がかかる。

 

第1ステージでベンチ入り

 

 特別指定選手は、サッカー選手として最も成長する年代に、種別や連盟の垣根を越え、「個人の能力に応じた環境」を提供することを目的としている。全日本大学サッカー連盟、全国高等学校体育連盟サッカー部、またはJクラブ以外の第2種日本クラブユース連盟加盟チーム所属選手を対象に、日本サッカー協会が認定した選手に限り、所属チーム登録のままJリーグの試合に出場が可能となる制度。

 田中さんは、大船渡小学校時代はサン・アルタスに所属し、ゴールキーパーとして活躍。公式戦には4年生から出場し、6年生時には主将も務めて闘志溢れるキーパーとしてチームをけん引した。

 小学校卒業時、新中学1年生を対象としたベガルタ仙台ジュニアユースのセレクションに合格し、中学・高校と仙台市内の学校に通った。

 クラブユースサッカー選手権大会にも出場してチームの上位進出にも貢献するなど数多くの活躍を残しており、今春からは関西学生リーグ1部に所属する同大に進学し、サッカー部に入部している。

 本年度の認定選手は、現在は田中さんを含めて7人。サン・アルタス時代の監督である池田淳さん(47)は「大学のサッカー部と指定選手を両立させるのは大変だと思うが、いい経験となるのは間違いない。Jリーガーになって活躍するという夢に向かって頑張ってほしい」とエールを送っている。

 田中さんは「特別指定選手として承認されてうれしく思う。いただいたチャンスを生かして、選手としてレベルアップしたい」と活躍を誓う。