公海でのサンマ漁へ、サケ・マス流し網漁の代替で/鎌田水産の第八三笠丸

▲ 花咲港へ向けて出発する第八三笠丸=赤崎町

洋上での売買も予定

 

 大船渡市赤崎町の鎌田水産㈱(鎌田仁社長)が所有する第八三笠丸(199㌧、清枝光臣漁労長)が12日、北太平洋公海でのサンマ漁へ向けて同町の蛸ノ浦漁港を出港した。今年に入り、ロシアの200海里水域でサケ・マス流し網漁が禁止となったことによる代替漁法で、7月末までの期間に公海上で操業するとともに、国外船と洋上売買も行う。

 平成27年6月にサケ・マス流し網漁を禁止するロシア連邦法が成立し、これに伴い28年1月以降、ロシア200海里水域においては操業ができなくなっている。
 水産庁によると、一昨年は6月1日~7月31日までの期間に38隻が操業し、北海道の根室港や厚岸港、釧路港へ計約6000㌧を水揚げ。金額は約30億円と、道東地域の基幹漁業の一つとして地域経済に大きく貢献していた。昨年は、日ロの政府間協議の結果、漁獲割当量は前年の3割にまで減少。
 同社でも震災前からサケ・マス漁を展開しており、震災後の平成24年には第八三笠丸が完成して25、26年と漁を行った。
 震災後、同社の漁船は23、24、27年の計3回、公海上でのサンマの生態や分布状況、漁場環境などの資源調査に携わった。今回は調査ではなく実際に操業することとなる。
 公海上でのサンマ漁は国の補助を受けて実施。漁を行うのは全国で計13隻、本県からは第八三笠丸の1隻のみ。
 12日には乗組員の家族、関係者、地域住民ら約150人が漁港に集まり船出を見送った。岸壁から船が離れると、鮮やかなカラーテープがなびき、住民らは岸壁から盛んに手を振り続けて、航海の安全を祈願していた。
 清枝漁労長(73)は「今年初めてということで未知の世界だが、いくらかでも獲れてくれれば」と、同社の鎌田和昭会長(69)は「将来的に採算がとれるようになれば」と話していた。
 船団は13日に花咲港に集合し、16日に公海へ向けて旅立つ。