新たなにぎわいの地へ 現大船渡店きょうまで 新店舗6月2日開店/マイヤ
平成28年5月15日付 1面

大船渡市に本社を置く㈱マイヤ(米谷春夫社長)は、大船渡町字茶屋前のマイヤ大船渡店を15日で閉店する。同町野々田地内のかさ上げ地に整備を進める「キャッセン・大船渡ショッピングセンター」への移転作業に入り、オープンは6月2日(木)の予定。同日は衣料品店なども開店し、津波復興拠点整備事業区域の核となる同ショッピングセンターは、いよいよ本格的なにぎわいを迎える。
現店舗での営業はきょうが最終日で、午後7時までの営業となる。これまで店を支えてきた地域住民らへの感謝を込めた閉店セールを実施している。
マイヤは東日本大震災前、大船渡町内では大船渡駅東側に本店、地ノ森地内に中央店を構えていたが、いずれも大津波で全壊。大船渡店は町内在住者を中心とした食料品、生活用品ニーズに応えようと平成24年7月に開店し、地域住民に愛され続けてきた。
かさ上げ地に移る新店舗は「地元の普段暮らしを便利で豊かに」がコンセプト。床面積は2868・29平方㍍で、うち1821・2平方㍍が店舗となる。新店舗では、地場産品の産直コーナーやベーカリーを新設するほか、現店舗で人気を博している洋菓子店「銀座コージーコーナー」も変わらず営業する。これまで隣接地にあったコインランドリーなども移設する。
米谷社長は「大船渡の顔となるべき区域の一角を担う責任は大きい。ゾーン内の相乗効果で誘客を図れるように知恵を出し合いたい」と力を込める。
同市では、東日本大震災による津波で壊滅的な被害を受けた中心市街地再生に向け、大船渡駅周辺の約33・8㌶でかさ上げなどを行う土地区画整理事業を展開。災害危険区域に指定することによって住宅の建築が禁じられたJR線より東(海)側では、約10・4㌶を津波復興拠点事業区域として商業集積を図ってきた。
同ショッピングセンターは、マイヤが㈱DCMホーマック(本社・札幌市)大和リース(大阪市)クリーニング業のシメアゲ(大船渡市)の3社とともに復興拠点内8街区中、最大の街区の予定借地人となり、米谷社長を代表取締役とする大船渡再開発㈱を設立し、敷地面積約3・4㌶の複合型商業施設として整備を進めていた。
4月21日には一足早く、DCMホーマック大船渡店が開店。マイヤ大船渡店の新店舗オープン当日は、㈱メガネトップ(静岡市)の眼鏡市場、衣料品などを販売するいわせん商事㈱(盛岡市)のファッションアイ、シメアゲのクリーニングのママ号なども営業開始するほか、6月20日には㈱幸楽苑(郡山市)が運営するラーメンをはじめとした飲食店、幸楽苑大船渡店も開店予定となっている。