各地で〝チャレンジ〟、市民ら総参加のスポーツ行事/陸前高田(動画、別写真あり)

▲ 冨田さんの指導でユニークなストレッチ運動が繰り広げられ、笑顔が広がった開会式=矢作町

 陸前高田市が毎年参加している世界的なスポーツイベント「チャレンジデー2016」が25日、全国一斉に開催された。今年の対戦自治体は福岡県みやこ町。陸前高田は時折空から雨粒が落ちる天気となったが、市内各地で住民らが何かしらの運動を行い、健康づくりとコミュニティー内交流を図りながら「勝利」を目指した。

 

福岡県みやこ町と対戦

 

 チャレンジデーは、毎年5月の最終水曜日に国内外の各地で開催。午前0時から午後9時までの間に、15分以上体を動かした人の参加率を競う。陸前高田市は震災の翌年から参加を再開し、この3年連続で勝利。参加は今年で17回目となった。
 今年の対戦相手であるみやこ町は人口2万782人で、陸前高田市(人口2万179人)と規模はほぼ同じ。参加回数は5回目と少ないものの、過去4回はすべて勝利しているという〝強豪〟だ。
 開会式は午前6時から矢作小体育館で開催。早朝にもかかわらず地域住民ら約100人が集まった。朝はあいにくの雨模様だったため、イベント実行委会長である戸羽太市長は「予定されていた町内会の草刈りなどが中止になるかもしれないが、負けるわけにはいかない。皆さんどうぞよろしくお願いします」と気勢を上げた。
 参加者は健康運動士・冨田夕子さんの指導で、「気仙語版」ラジオ体操のほか2人1組になってストレッチに取り組み、きっちり15分体を動かした。開会式には1960年(昭和35)のローマ五輪ボート競技に出場した千葉健郎さんも参加。住民と共に汗を流した。ストレッチで柔らかい体の動きを見せていた矢作町の金野タカさん(87)は「この日は毎年欠かさず、体操などで参加している。運動すると気持ちがいいものね」と、はつらつとした笑顔で語った。
 同日はゲートボールやグラウンド・ゴルフ、フットサルといった競技のほか、総合型りくぜんたかたによる玉入れタイムレース、竹駒小、高田東中、高田一中、気仙中の4カ所でロープジャンプX(長縄とび)が行われるなど、各地で住民や在勤・在学者が運動に取り組んだ。また今年初めて「グランドヤード」が採用され、高田一中仮設と下和野公営住宅で和気あいあいと講習会が開かれた。
 午後5時時点の参加率は陸前高田が26・8%(5403人)、みやこ町が50・1%(1万408人)と大きく引き離されたものの、「来年と言わず、毎月やってもいいね」と話す参加者もおり、みんなで運動する楽しさを満喫した様子だった。対戦結果は後日掲載。