「坂本赤かぶ」焼き菓子に、イートプラスなどで限定販売/住田町(別写真あり)

▲ すみっことともに商品を手にする佐藤さん=上有住

 住田町上有住恵蘇の「お菓子工房・eat+(イートプラス)」で、上有住坂本地区の地野菜で希少食材となっている「坂本赤かぶ」を使った焼き菓子「ベジサブレ」の限定販売が始まった。同町観光協会とともに、約1年半かけて開発。鮮やかな色や香り、甘さを楽しめる菓子に仕上がった。関係者は、地域食材を活用した物産品としての成長に期待を込める。

 

上有住の希少地野菜

 

 坂本赤かぶは古くから漬物などに加工されてきたが、販路が限られているため数軒の生産にとどまっている。しかし、熱しても独特の赤色が残り、風味にも評価が高く、協会ではみやげ品づくりの一環で活用策を探ってきた。

生産量が少ない坂本赤かぶ(町観光協会提供)

生産量が少ない坂本赤かぶ(町観光協会提供)


 平成25年春から上有住で営業しているイートプラスの佐藤晃子オーナー(34)に打診し、26年冬から検討、試作を重ねた。防腐剤を使わずに、比較的日持ちがする焼き菓子として活用。昨冬に収穫された赤かぶの乾燥粉末を原料としている。
 アーモンドクリームに、赤かぶのクッキーをのせて焼き上げた。口もとに運ぶと、独特の香りが広がる。酸味と甘みのバランスがよく、幅広い世代が親しめる菓子に仕上がった。
 佐藤さんは「2種類のクッキーにしたことで、赤カブの味もちょうどよく、ペロリと食べられるのでは」と語る。25日から販売が始まり、第1号の購入客は同町のPRキャラクター・すみっこ。「バターの風味と、赤かぶの風味がベストマッチだべ」と、おいしさに太鼓判を押した。 
 1袋75㌘入りで税込み400円。先着100人の限定販売とする。商品とともに、アンケートはがきを配布。感想などを記入して送付した中から10人に、かぶとすみっこが描かれたオリジナル缶バッジを贈る。
 店舗は国道340号沿いに位置し、坂本川に架かる馬場野橋付近に構える。営業時間は午前10時から午後7時で不定休としているが、27、28の両日は営業予定。役場内にある協会でも取り扱う。
 寄せられた感想は、今後の商品開発に生かす計画。
 同協会では「このべジサブレが住田町の新たなおみやげ品の一つとなり、地元食材への関心が高まって地域活性化につながれば」と期待を込める。