故郷の誇りを次世代へ、「黄金の海・ケセンプロジェクト」有志らで設立総会/大船渡で(別写真あり)

▲ 気仙の誇りを地域づくりにつなげていこうという「黄金の海・ケセンプロジェクト」が設立=大船渡町

 大船渡、気仙の明るい未来を築くために、世代を超えた議論と活動、地域の宝を通して市(まち)づくりに取り組み、故郷の誇りを次世代へ引き継ごうという「黄金の海・ケセンプロジェクト」の設立総会は31日、大船渡市の大船渡プラザホテルで開かれた。気仙各地から、プロジェクトの発起人や賛同者らが出席。プロジェクトの趣旨説明や会長の承認などが行われ、会長には会社役員・村上守弘氏(57)=猪川町=を選出した。今後はチームごとによる活動などを進めながら、気仙における産金の歴史や海とのかかわりに理解を深め、観光振興、交流人口の創出などにつなげていく。

 

宝生かし市づくりを


日本創生会議の公表によると、大船渡市の人口は平成22年に4万737人だったが、30年後の52年には2万2987人に、気仙2市1町においては7万227人から3万8323人にまで減少すると予想。東日本大震災から5年余りがたち、復興も進む中において、今後は魅力ある市づくりも正念場を迎える。
 これらの現状を踏まえ、世代を超えた市内の有志らが「できることで何かを変えていきたい」と協議、検討を重ね、プロジェクト設立に向けて準備。発起人には、各方面から20人余りが名を連ねた。
 総会には、発起人や趣旨の賛同者ら約50人が出席。はじめに設立発起人代表の櫻田直久氏(大船渡町)が「大船渡、気仙の歴史の中にうずもれている原石を掘り起こし、磨きをかけて輝くような事業をして、住んでいる我々には地域の誇りを、域外の方々にはこの地域を認識してもらう事業展開ができれば。協力を得て、いろいろな考えを一つにして、この地域がよくなっていってほしいと心に念じながら頑張っていきたい」とあいさつした。
 趣旨説明に続き、発起人から会長に選出された村上氏があいさつ。「会の目的は、大船渡、気仙の明るい未来を築くというただ一点。世代を超えたいろいろな意見、考え方をまとめていきたい。市内でいろいろなイベントが開催されているが、これは点でしかない。流入人口を増やし、滞在型観光にするには、この気仙、大船渡を面としてとらえる必要がある。また、気仙のブランドをつくっていかなければならない。趣意書の事業を一歩前に進めていきたい」と意気込みを語った。
 総会後は、会の顧問である医師・山浦玄嗣氏が講演。気仙、大船渡の歴史に触れながら、プロジェクトの今後にエールを送った。
 設立趣意書によると、プロジェクトでは気仙が世界の歴史を変えるほどの産金地帯であったという事実や豊饒の海といった世界に発信できる材料を「宝」と位置づけ、各種事業を展開。具体的には、▽(仮称)「気仙黄金文化ミュージアム」を建設し、情報発信・集客の拠点とする▽国際リニアコライダー(ILC)の誘致を実現させ、世界の人々が集まる気仙学園都市の構築を目指す▽国際学園都市、震災復興にふさわしいシンボルとして、モニュメントを設置する──などを計画している。
 活動を通じ、「大船渡、気仙の明るい未来を築くために、世代を超えた議論と活動を通して、歴史や風土に根ざした市づくりを涵養し、故郷の誇りを『黄金の海ブランド』として、次世代へと引き継いでいかねばならない」としている。
 今後は「ミュージアム・モニュメント」「海」「黄金・歴史・文化・物語」の3チームを設け、より細かい活動内容を話し合っていきながら、気仙の歴史などにも理解を深めていく計画。次回は16日(木)におおふなと夢商店街会議室で開催し、チームごとに気仙の歴史を学び、今後の進め方を話し合う。