寄付累計550万円に、気仙両市に贈呈続ける濱守栄子さん

▲ 陸前高田市役所へ寄付を届けた濱守さん㊧

 陸前高田、大船渡の両市に義援金を届け続けているシンガー・ソングライター濱守栄子さん(大船渡市末崎町出身)は28日、陸前高田市役所を訪問し50万円の目録を戸羽太市長へ手渡した。震災後に濱守さんが贈呈した寄付は両市合わせて累計550万円に達した。
 濱守さんは現在、盛岡市を拠点に歌手、ボイストレーナー、ラジオパーソナリティーなどとして活躍。同市では「たかたのゆめちゃん」のテーマソングも手がける。自身が高田高校出身であることから、同市と生まれ育った大船渡市に対し、CDの売上金などを交互に贈り続けている。
 この日は戸羽市長と懇談。市長は「毎年毎年、十分すぎるほどしてもらっている。逆にこちらから何か濱ちゃんのためにできないかと思うほど。さらに活躍してもらうことが、大船渡の人にとっても高田の人にとっても一番うれしい」と述べた。
 濱守さんは代表曲の一つ『国道45号線』の英語バージョンをリリースしたことなどを市長に報告。現在は、同市に残る二大七夕まつりをテーマとした曲を制作中だとし、市長と「うごく七夕」などについても語らった。
 寄付金累計が500万円に達したのは昨年10月のこと。その際、戸羽市長から「被災地支援活動者」としての推薦状を贈られた。「お墨付きをいただいたので、ますます頑張らねばと感じた。その影響か、応援してくださる方も増えたように思う」と話す濱守さん。50枚、100枚単位でCDを購入してくれるファンもいるといい、今回の寄付金贈呈にも結び付いたそう。
 7月22日には『国道45号線』や『キセキ』といった楽曲のミュージックビデオを収めたDVDを発売予定だといい、この売り上げからも500円を両市への寄付へ充てることにしている。
 濱守さんは「有言実行で、地道に続けることが大切だとつくづく思っている。次は累計600万円を目標にし、集まった50万円は大船渡市へ届けたい」と意気込みを新たにしていた。